ビキニ被ばく船員訴訟 第2回口頭弁論と報告集会
2022年12月27日、ビキニ被ばく船員訴訟の第2回口頭弁論が東京地裁419号法廷で開かれ、40数席ある傍聴席は東友会からの参加者12人を含めてほぼ満席となりました。この日の法廷は、内藤雅義弁護士が意見陳述をおこない、17分ほどで終了。その後、原告、弁護士、支援者らは弁護士会館5階に移動し、報告集会が開かれました。集会では、東京と並行して係争中の高知の訴訟関係者も参加して発言しました。
東京の裁判は「船員保険の処分取消の訴え」で、被告は「全国健康保険協会船員保険部」。高知の裁判は「アメリカに対する損害賠償権が失われたことに対する損失補償」で、被告は日本政府です。現在、この2つの裁判が争われています。東友会は、原爆被害と通じる核実験被害者の訴訟を支援することを決め、裁判傍聴などの支援活動をしています。
ビキニ被災事件とは
1954年3月1日の水爆実験(ブラボー実験)で被災した第五福竜丸の事件が知られていますが、アメリカは同年3月から5月にかけて6回の水爆実験を実施しており、周辺の島や多くの船舶が「死の灰」を浴びせられて被ばくしたことがわかっています。
被災した日本の漁船数は、約1000隻に及ぶといわれていますが、こうした事実は日米両政府によって隠され、被ばく船員に対する補償や支援、健康診断などはいっさいおこなわれていません。