【連載】被爆者医療ドクター訪問
被爆者医療を担っていてくださる先生方を紹介します。
高見茂人医師
高見茂人先生は兵庫県姫路市のご出身。1973年、東京大学医学部卒業後、医療法人健和会の1期生として柳原病院で診療を始められました。被爆者健診にも携わり、四ツ木診療所の所長になられたころから、葛友会会長との交友も始まり、被爆者との関わりが続いています。
「一般の人との違いはあまり感じませんが、記憶に残っているのは、携わった当時、がん患者が非常に多かったこと。医者のほうから原爆症認定の申請を薦めたりしました」と医師の立場からひとこと。「被爆者は、診療態度を見ても、人生に対しても非常にまじめで、真摯に生きてこられたと感じます。いま元気でいる人は、68年もの間耐えてきた強いDNAを持っている人だと思いますよ。辛いでしょうが、これからも被爆について話してほしい。戦争体験者が少なくなったいま、被爆者本人の話が大きな影響力を持つ。大切な使命だと思います」と熱く語られました。
プロ野球は大の阪神ファン。“応援に行ったのに2連敗してね”と残念そう。年間30回は落語会に通う落語ファンでもあり、ご贔屓は柳家権太楼さんとか。(木村徳子)