被爆者年末お見舞い訪問 60年の歴史を思いながら
2024年12月8日、「第60回被爆者に年末見舞金を贈るつどい」が開かれ、東京原水協から東友会に年末見舞金が贈られました。この取り組みは60年間続いています。その後、各地区ごとに年末から年明けにかけて被爆者を訪問。見舞金といっしょに東都生協から贈られた手作りの編み物を届けました。2025年1月6日までに寄せられた報告のなかから一部を紹介します。
地区からの訪問報告(訪問日付順)
町田市
12月15日、町友会役員5人、町友会とともに生きる会4人、原水協1人が町田駅前に集合。説明、諸注意を確認したあと3班に分かれて11軒13人の会員を訪問しました。
今回の特徴は、新しく会員になられた方が4人おられたことです。一人は最近東北から転居されてきた方。また3人の方が最近「黒い雨」で被爆者として認定された方でした。もうお一人は長崎で「黒い雨」にあわれた方ですが、政府の方針で被爆者としては認定されず、長崎被爆体験者として登録された方でした。
すべての訪問が終わった後、全員で昼食をともにして反省会をおこないました。(竹中清史)
足立区
12月20日、西新井駅近くの足立教育会館に集合し、足友会会員3人、足立原水協4人が2班に分かれて、5人の被爆者を訪問しました。
みなさん、週に1、2回は通院している様子ですが、比較的元気に日常の生活ができているようでした。ただNさんは、先日転倒して骨折・入院中のため、ご家族に対応していただきました。来月早々には退院できそうとのことでした。
みなさんに、東友会65周年記念誌と被爆者の制度・援護条例を説明し、東都生協からの「ひざ掛け」とともに、東京原水協からの見舞金・カレンダー、当会からの見舞金をお渡しでき、喜んでいただきました。
逆に、みなさんから日本被団協のノーベル平和賞の受賞の喜びと励ましの言葉をいただきました。(山下和宏)
葛飾区
2024年はノーベル平和賞の受賞もあり、12月22日に青戸平和公園で記念撮影したあと出発。原水協から6人、葛友会から4人の計10人が2台の車に分乗して回りました。
例年と同じく原水協から見舞金とカレンダー、葛友会からカステラを持参しました。事前に訪問の約束をとり趣旨を伝えてありましたので、訪問はスムーズでした。コロナ禍も過ぎたこともあり、拒否されることもなく喜んでいただきました。
今回の訪問では、ノーベル平和賞を受賞したことにより、被爆者が明るく積極的になったことを感じました。一方で気になることは被爆者の減少と病弱・高齢化です。
訪問者も高齢化しており、この年末見舞訪問がいつまで続けられるか心配です。(中西俊雄)
墨田区
12月26日、墨田折鶴会から2人と原水協1人で、3人の被爆者を訪問しました。
お一人は91歳の方で、施設で骨折し、入院中のためお会いできませんでした。2024年の総会には車椅子で参加されたので心配でしたが、元気にリハビリ療養中とのことで一安心しています。
もう一人の方も骨折療養中で、商売も閉店しての生活で、多くのお見舞い品に大変恐縮されていました。
最後は、玄関前で待っておられ、初めてのお見舞い訪問ということで、綺麗な編み物を喜んで頂きました。(湊武)
中野区
被爆80年を目前にした2024年年12月8日、60回目となる贈呈式があり、東京原水協のみなさんから被爆者への年末お見舞金が贈られました。
これを受けて、12月27日、長広会の役員2人と中野原水協の役員1人とで、区内の7人の高齢会員を訪ね、見舞金を渡しました。高齢や病を押して懸命に暮らしておられる姿に接して、話も尽きませんでした。
一人は入院、一人は特養に入所ということで、ご家族に託しました。お見舞いしたい人に連絡のつかないケースも増え、訪問活動には課題もありますが、励まし合える貴重なひと時でした。(家島昌志)