厚労省 原爆症認定制度「検討会」 厚労省は現行制度維持に固執
夏までには「中間まとめ」の意向
原爆症認定制の在り方について論議を進めている検討会が2012年6月12日、第12回の検討会を開きました。厚生労働省事務局から「中間とりまとめに向けた論議の整理」案が出されましたが、全体として厚生労働省が期待している方向で議論が進んでいるかのような印象を持たせる内容でした。
このため日本被団協代表の田中煕巳委員は、「この案は、現行制度の維持を前提にしており、この考えでは裁判は今後も続くし、司法と行政の溝は埋まらない」ときびしく批判しました。
神野直彦座長は、「意見のある表現については手直しする。制度を少しでも良くする方向で意見が一致できるようにしたい」とのべ、夏までには中間まとめをしたい意向を示しました。
検討会の前には、雨の中を40人の被爆者と支援者が厚労省前で行動。被爆の実態にみあう制度へと要求しました。