【連載】役員の紹介「東友会とともに」
被爆時幼児だった「若手」被爆者の役員や、非被爆者の役員を順次紹介します。
第12回(最終回) 東友会顧問医師 園田久子さん
東友会の集まりに園田先生の姿が見えると、いつも多くの被爆者に囲まれます。
東友会顧問医でもある園田先生が、代々木病院で被爆者専門外来を担当されたのは1982年。このとき被爆者のがんの症例をまとめたのが、被爆者運動と関わるきっかけでした。その後この結果を持って、被爆者とともに訪英し、医師として原爆被害の深刻さを訴えたりもしました。
「被爆者のみなさんは、困難に決してくじけない。ワガママではなく道理を通すことに真剣です。原爆症認定訴訟がまさにそれですね」。37年間の被爆者診療を通じて、先生はこう感じています。
先生は今、はたがや協立診療所で地域の高齢者の医療を担い、平日の午前中は診療、午後は颯爽と自転車で往診しています。被爆者の診断書を書くために休日出勤もしてくださいます。
趣味のソシアルダンスは35年ものキャリア。背筋をすっきりと伸ばしてペアのお相手と組んだ先生のダンスには、被爆者のファンも多数。「素晴らしい気分転換になっている」とのお話でした。(村田未知子)