【連載】役員の紹介「東友会とともに」
被爆時幼児だった「若手」被爆者の役員や、非被爆者の役員を順次紹介します。
第11回 法人理事(医師) 向山新さん
向山医師が被爆者と直接向き合うようになったのは、1985年に大田病院で大友会健診の担当医になったことが最初。医師になってすぐのころでした。
普通のおじさん、おばさんのように見える人が、想像を絶する体験をしていて、当たり前のように「核兵器はいけない」「三たび被爆者をつくってはいけない」と話すのを聞いて圧倒され、被爆者とその運動への思いを強く抱きました。
その後、民医連の被爆者医療の委員として、89年に広島で開かれた核戦争防止国際医師会議(IPPNW)の大会に参加したのが、医師の立場で反核運動へ関わる転機となりました。
東京反核医師の会の活動では、広島の被爆電車に乗って学ぶ分科会を担当。参加した親子が被爆問題を学ぶ手伝いをしています。
原爆症認定集団訴訟には医師団の一員として関わり、原爆による影響と病気の関係の理解を深められたといいます。
被爆者と二世の健康管理に貢献することと合わせ、ヒバクシャ国際署名などの運動にもいっしょに取り組んでいきたいと決意を語っています。(的早克真)