被爆者相談所および法人事務所
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【連載】役員の紹介「八十路を越えても」

 東友会を支える80歳以上で元気に活躍する東友会のみなさんを順次、紹介していきます。

第15回 協議会理事(新宿) 吉濱幸子さん

吉濱幸子さん

 当時14歳。学徒動員で広島市天満町(爆心地から1.2キロ)の三宅製針の庭で友だちと防空壕を掘っていた時、被爆しました。気がつくとあたりは瓦礫の山、真っ赤な炎、累々と転がる死体。まさに地獄の光景でした。頭、手足、顔などに傷を負い、やがて身体に数々の変調が出て、「生きているのが奇跡的」とも言われました。
 1948(昭和23)年、高等女学校を卒業後、「生かされたので何かしたい」との思いで薬学の勉強をし、薬局を経営しました。
 2005(平成17)年、甲状腺機能亢進症と診断され、原爆症の認定申請をするも却下。原爆症認定集団訴訟に原告として参加しました。「原爆のせいで辛い思いを強いられてきた被爆者に、国はどうして冷酷なのか」と強く訴えてきました。心配なのは、自分の被爆の影響が子や孫に出ないかということ。
 新宿新和会では副会長と会計を担当し、新宿区役所に足を運びいまも頑張っています。東友会では、協議会理事として総会と年末見舞訪問には参加するよう心がけているとのことです。(綿平敬三)