被爆者年末お見舞い訪問 気持ち伝え合い安否を問う機会に
2019年12月8日、「被爆者に年末見舞金を贈るつどい」が開かれました。つどいで東京原水協から贈呈されたお見舞金と、東都生協組合員から届けられた手作りの編み物を持って、各地区ごとに年末にお見舞い訪問がおこなわれました。1月9日までに寄せられた報告を地区ごとに紹介します。(定型の報告書のみの地区は編集部で要旨をまとめました。)
地区からの訪問報告(訪問日付順)
中野
中野長広会は12月13日、長広会3人、中野原水協1人が参加し、5人の被爆者をお見舞いしました。全員、何かしらの困難を抱えている人たちです。とくに80代、90代で独り暮らしの方が3人おられ、暮らし向きの厳しい状態が心配です。
国分寺
国分会は12月13日、国分会1人、国分寺原水協2人が参加し、2人の被爆者宅を訪問しました。医者に行くとき以外はほとんど外出できないという89歳の方は、独り暮らしなのが気がかりです。
新宿
12月15日、新宿原水協1人と新宿親和会1人で、1人の被爆者宅を訪問し、お見舞金を届けました。本人が車椅子に乗って出迎えてくれましたが、意思疎通は無理そうでした。同居のご家族の話では、12月に入ってから急に弱ってきたとのことでした。
杉並
杉並光友会は、12月15日から23日にかけて、6人に役員が手分けして8人の被爆者を訪問しました。一部に、東京原水協の方が参加しました。全員80歳以上。病気や介護と無縁の方はいません。みなさんお見舞い訪問を喜んでくれ、短時間でも会話を交わすことができました。被爆者の手当を何も受けていない人には、東友会の「25のポイント」を渡し、困ったことがあったら遠慮なく連絡するよう話しました。
八王子
八六九会は、12月11日から14日にかけて、八六九会3人、八王子原水協1人が参加し、5人の被爆者を訪問しました。本人が認知症だったり、施設に入所中のため、家族が対応された方が3人いました。残念だったのは、最初に訪問予定だったお一人が、直前に亡くなられたことです。
立川
立川友の会は12月15日、立川原水協1人、友の会役員2人で、4軒の会員宅を訪問。全員に面会できました。たいへんな1年だった人も明るい笑顔で応対され、救われた気持ちになりました。老健施設で面会した95歳の会員は、意思疎通が難しかったものの、帰りには玄関まで車いすで来られ、ずっと見送ってくれました。(熊田育郎)
武蔵野
武蔵野けやき会は12月16日、けやき会2人、武蔵野原水協2人が参加し、3人の被爆者をお見舞いしました。訪問したなかでは、歩行困難な方がいましたが、なんとか暮らしているそうです。お見舞金、編み物、みなさん喜んでくれました。
文京
文友会は、4人の役員が12月17日と20日の2回に分けて、5人の被爆者にお見舞い金を届けました。みなさん前向きに暮らしておられ、こちらが励まされる場面もありました。被爆者の運動面でも、「最高裁への手紙」を託された方、91歳という高齢にも関わらず、「被爆者のために何かしたい」と話された方がいました。
調布
調友会は、調友会の3人と車の運転をしてくれた支援者で、12月19日と23日に9人の被爆者を訪問しました。施設の入所中の人や家族が介護しているお宅が多かったです。本人には会えず家族の方と話せたところでは、お見舞金といっしょに「25のポイント」などを渡しました。
葛飾
葛飾では、12月22日と23日、手分けして10人の被爆者宅を訪問しました。葛友会から6人、葛飾原水協から4人が参加しました。夫婦ともに通院が欠かせず、たいへんな方もおられました。「会の手伝いができなくて申し訳ない」と話す人もいました。
江東
12月22日、江東原水協2人、江友会2人で、5人の被爆者を訪問しました。歩行困難という人が多く、都営住宅の4階に住んでいる人は、買い物も重労働とのこと。お見舞金を配るほうも歩行困難になっていますが、今回もお見舞金を配りきることができました。(森貞士)
港
12月22日と23日、恒例の年末お見舞い訪問をおこない、東京原水協から1人、港友会から2人が参加。お見舞い金と東京土建のみなさんがついた三色のお餅を届けました。最終的に8人を訪問することができ、みなさんお見舞いを喜んでくれました。(髙木恭之)
町田
町友会は12月22日、町友会の10人と支援の大学生2人が4つのグループに分かれ、19人のお宅を訪問しました。近年とくに、介護を受けている被爆者が多くなっています。本人が入院中で会えなかったケースもありましたが、家族と話ができました。町友会や東友会の活動を理解していてカンパを寄せてくださった家族もいました。自分のことより二世、三世の制度を心配している被爆者もいました。
足立
足立・足友会は12月23日と24日に6人の被爆者をお見舞いしました。足友会からは5人、足立原水協からは4人が参加しました。被爆者の手当を何も受けていないという方もあり、健康管理手当の申請をお勧めしました。核兵器廃絶の話題では、「ヒバクシャ国際署名の用紙を20枚ほど送ってほしい」というご家族がいました。
小平
小友会は12月23日、小友会2人と原水協1人が参加し、9人の被爆者宅を訪問しました。みなさん明るく出迎えてくださいましたが、がんの治療中という人が多かったです。とりわけ、独居で治療中の方の様子が気がかりです。
三鷹
三友会は12月24日、三友会役員2人が3人の被爆者を訪問しました。1人は、2019年の訪問時にお世話してはじめて健康管理手当をとった方で、たいへん感謝されていました。他の2人も、足腰が不自由で生活は困難なようでしたが、お見舞いをとても喜んでくれました。
墨田
墨田折鶴会の1人と墨田原水協の1人で、12月26日に3人の被爆者宅を訪問。お見舞金とちひろカレンダーなどを届けました。初訪問のお宅では、奥さんが対応してとても喜んでくださいました。ちひろカレンダーの絵を見て、「核兵器は絶対なくさなければ」と話していました。(湊武)
日野
日友会は12月27日、日友会2人、原水協1人が参加し、2人に年末お見舞金を届けました。
練馬
被爆者練馬の会は12月27日と28日にかけて、役員4人が参加して6人の被爆者宅を訪問しました。全員が80歳以上で、全体として年相応に弱っておられる様子でした。お一人は、2年前にお見舞いし、介護に関して東友会に相談するよう勧めた方で、その後の状態を知るため今回訪問しました。介助者といっしょに通院や買い物をしているとのことでしたが、やはり2年前よりも弱っているように見受けられました。
その他
板橋区、東村山市、西東京市、東久留米市、昭島市、多摩市など、地区の被爆者の会が休会しているところは、東京原水協のみなさんが被爆者宅を訪問し、年末お見舞金を届けました。あらためて感謝いたします。