被爆者相談所および法人事務所
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東友会医療講演会 「耳鳴りとめまい」をテーマに

ていねいな講演に参加者は納得・満足

 3月16日、東友会は墨田区曳舟文化センターホールで第2回医療講演会を開き、多摩地区をふくめた都内各地の被爆者、被爆二世など68人が参加しました。講師の内村逸郎医師は、長年被爆者認定医療機関として地域の被爆者の健康を支えてきた葛飾区の四ツ木診療所で、数十年間被爆者医療を担ってきた方。診察室のドアを開けて患者さんに声をかけて招き入れてくれる医師と評判です。

臨機応変な語り口

 テーマは被爆者から要望がつよかった「耳鳴りとめまいの話」でした。「めまい」には3つのタイプがあることから、耳は音を聞くためではなく平衡器官が発達したもの、そこの障害が身体のバランスをくずし、めまいの原因となるとわかりやすく話し、少し休めばおさまるものもあるが、症状が長く続いたり強い吐き気がある場合は専門医に受診するよう勧めました。
 急に頭を動かしたときにおこる「良性発作性頭位目まい」は親指を立ててそれを正面に見ながらゆっくり首を左右に振り20回くり返して慣らしていく方法も指導しました。「耳鳴り」は、ほとんどの人がもっているといわれていること、「メニエル病」や「突発性難聴」という病気の症状でもあること、耳の障害だけでなくめまいも起こすこと、それらの病気の原因はほとんどわかっていないことを説明しました。
 内村医師が用意した資料は、図も文字も大きく老眼鏡をかけなくても十分に読めるもの。お話しもはっきりした高齢者向けの語り口で、聞き手が疲れてきたと思うとすかさず休憩をいれるという配慮に、参加者はみんな感動しました。

質問には懇切に回答

 質疑応答では時間ギリギリまで参加者からの質問が続きました。「病院を受診しても『原因はわかりません』『治りません』『薬だけ出しておきましょう』といわれ、よくならない、諦めるしかないのか」「原因がわからないのに薬を飲んで意味があるのか」など。
 内村医師は「医者はきちんと説明しなければならない。(患者が疑問を残したままなのは)説明不足だと思う」「症状はなくならなくても気持ちを落ちつかせるために薬を出すこともある。治らないのなら、大人の感覚で気休めだと思って飲むのもよいのではないか」「今は治せなくても医学は進歩している。長生きすればいつか治せる医療との出会いがあるかもしれない。そのためにも長生きしよう」と人生経験豊かな医師らしいことばで答えてくれました。
 さらに、被爆者の身体に詳しい医師だとわかって、参加者からは今回のテーマ以外の貧血や高尿酸血症、下肢のむくみの原因など様々な質問も出されましたが、内村医師は一つひとつにきちんと回答しました。
 参加者からは「よい治療法に出会うために長生きして医学界の進歩に期待するというお話に共感」「多様な質問にユーモアを交えてたのしい講演会でした」「きょうは病気のことだけでなく生き方についても学ぶことができた」と、好評の感想や声が寄せられました。

並べられた机の席が埋まった会場の様子
時間を忘れて聞き入った講演会でした
講師の内村先生