東都生協組合員から東友会へ、編み物とともに手紙
1989年12月から東京の被爆者に毎年、東都生協組合員から手編みのプレゼントが届いています。東都生協は、編み物のほかに署名運動、被爆体験を聞く集会や「原爆と人間展」の開催、広島・長崎での追悼などで東友会と連携した運動をつづけています。
編み物とともに「被爆者の方へのメッセージ」「東京都武蔵野市の一住民(一針一針心をこめて編みました)」と書かれた封筒が、2002年暮れに東友会にとどきました。手紙の要旨を紹介します。
こんにちは。私の編んだ膝掛けを受け取っていただきありがとうございます。使い心地はいかがですか。「被爆者への寄付」と聞いて、早速、編み針を持ち、7月から夏の暑さの中、冬の毛糸と闘ってみました。
20年前、私は一瞬にして子どもと家を失いました。子どもの後を追おうと思っていた私を、励ましてくれた仲間がたくさんいてくれたお陰で、現在がある…と感謝しています。
そのときいただいた1枚のブラウスがどんなにうれしかったか、一生忘れられません。
数年後、私は交通事故に遭い、右足が不自由になりました。いまは糖尿病がすすみ、右目の視力を失いかけています。
編みながら、どんな方が使ってくださるのかな、と楽しい想像をしています。いつまでもお元気で。