被爆者相談所および法人事務所
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原爆症認定申請3件が却下 東友会、「不当処分」と異議申し立て準備

 2002年7月9日の「原爆症認定集団申請」が大きく報道された後、東友会には「私も参加したい」という電話が続き、8月20日までに150件を超える相談が寄せられました。しかしこのほぼ半数は、原爆症認定申請と被爆者手帳申請を混同している人でした。
 8月5日には、2002年1月から3月に申請した3人が却下されたという連絡が東京都から届きました。却下された人は、次の3人でした。

原爆症認定申請を却下された3人の申請病名・被爆状況等
氏名 申請病名 被爆時年齢 DS86による放射線被ばく線量 原因確率 申請日 被爆状況ほか
岡川精子さん大腸ガン 20歳 0.5センチグレイ表記載値以下2002年1月28日 広島直爆2.5キロ、遮蔽有・屋内。手術後、縫合不全で5カ月間入院。治癒能力に影響ありと考えられる。
梅園義胤さん左腎臓ガン・肺転移 5歳 7センチグレイ3%2002年2月26日 広島直爆2キロ、遮蔽有・屋外。急性症状:本人幼小。母が急性症状激しく不明。
高橋啓介さん胃ガン 20歳 線量ゼロ表記載値以下2002年3月9日 広島直爆3キロ、遮蔽有・屋外。黒い煤、雨を多量に受ける。当日から7日まで中心地で救援。急性症状:下痢・脱毛・強度の倦怠感。

 相談員が連絡した結果、3人とも裁判への参加と氏名を公表することを承諾し、日本被団協中央相談所と弁護士の協力で、異議申立の準備がはじまりました。
 現在、東友会をつうじて原爆症認定申請や異議申立を出している東京の被爆者は30人。相談員と連絡をとり、申請の準備をすすめている被爆者は18人です。病名は2人が甲状腺機能低下、13人がガンです。このうち4人は申請書類が整い、8月中に申請します。
 9月6日にせまった「第二次集団申請」にむけて東友会は、被爆後に急性症状で苦しみ、ガンや甲状腺機能低下などの治療や経過観察を受けている被爆者はぜひ連絡してほしい、とよびかけています。