被爆者相談所および法人事務所
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2025年夏の地区原爆展 被爆80年・ノーベル平和賞受賞に焦点あて

 被爆80年の2025年、「ヒロシマ・ナガサキ原爆パネル展」が大規模に開催されたほか、各地区でも被爆80年を意識して様ざまな工夫をこらした原爆展・平和展が開かれました。報告が寄せられている地区の取り組みを紹介します。(定型の報告書から開催日順に記事に起こしました。)

立川市

 立川市は、「戦後80年周年事業 平和人権イベント」として展示会や講演会などの取り組みをおこないましたが、このうち7月15日から8月15日まで、「学ぼうヒロシマ」と題した展示会が柴崎学習館で開かれました。同館には立川友の会から「原爆と人間展」パネルを永久貸与しており、今回の展示会は「協力」という扱いになっているようです。
 写真パネルのほか、広島の基町高校の生徒と被爆者の共同制作による「原爆の絵(複製画)」などが展示されました。7月19日には佐藤信子さん(95歳)が被爆証言をおこないました。(熊田育郎)

杉並区

 8月4日から15日まで、杉並区役所2階区民ギャラリーで杉並光友会主催の「ヒロシマ・ナガサキ原爆と人間展」を開きました。展示したのは写真パネル、被爆の現物資料、原爆の模型のほか、ノーベル平和賞授賞式の写真などです。
 2階ギャラリーは通路状で狭い条件でしたが、同じ時期に1階ロビーでは杉並区と広島市の共催による「ヒロシマ原爆・平和展」が開かれていたこともあり、多くの参観者があり、全体で1300人を数えました。スタッフとして光友会からは15人が参加しました。(久保田朋子)

壁にパネルがてんじされた廊下。広島型原爆の実物大模型と思われるものも置かれている。千羽鶴も壁につるされている。子ども連れなど、展示を見ている人が10人ほど写っている。
区民の関心も高く(杉並)

足立区

 8月5日から9日まで、アリオ西新井で「原爆・平和・戦争を考える展示会」が開かれました。主催は足立・足友会です。写真パネルをはじめ、広島原爆リトルボーイと長崎原爆ファットマンの模型、被爆直後の新聞紙面などを展示。ビデオによる被爆証言、折り鶴コーナーも設けました。
 会場が一般商業施設の一画のため、家族連れの参観者が多く、父母が子どもに説明している姿が多く見られました。「平和の木」のボードにも205枚のメッセージが寄せられ、署名コーナーでも53人分の署名が寄せられました。(山下和宏)

町田市

 8月6日から11日まで、生涯学習センターの平和祈念事業として「夏の平和イベント」が町田市立国際版画美術館で開かれました。主催は町田市生涯学習センター、協力は町友会。期間中には複数のイベントがありましたが、写真パネルなどの展示のほか、6日には2回、9日には1回の被爆証言があり、町友会の会員が証言をおこないました。被爆証言は各回定員100人の申し込み制でした。
 このイベントでは、町友会会員10人のほか、学生やボランティアグループのみなさんに助けられました。(興田茂)

大田区

 8月10日から12日まで、大田区民プラザで「大田平和のための戦争資料展」が開かれました。大友会と他団体との共催です。ヒロシマ・ナガサキの原爆写真パネルのほか、高校生が描いた「原爆の絵」などを展示。戦争資料展ということで、「子どもと戦争」などを扱った本や教科書コーナーもありました。
 「ノーベル平和賞を祝って被爆者の話を聞く」では、大友会会長の中川夏代さんが被爆証言。「核兵器に対する怒りが伝わってきた」などの感想がありました。(片田靖子)

墨田区

 墨田折鶴会は東京空襲被害者の皆さんらと共同して、8月20日から22日まで、「第28回すみだ平和・原爆写真展」をすみだリバーサイドホールのギャラリーで開催しました。後援は墨田区と同教育委員会です。被爆写真パネルをはじめ、広島基町高校の生徒が被爆者と共同制作した「原爆の絵」、被爆80年企画として区内の小・中学校に対して募集した「平和アート・メッセージ」90通も展示しました。
 来場者は359人。日本政府に核兵器禁止条約の参加を求める署名には110人が記名してくれました。会期中、地区の会会員7人が奮闘しました。(湊武)

壁にパネルがてんじされた会場の中央に広島型原爆の実物大模型が床におかれ、その後ろに、被爆者ほか主催と思われる人たちが20人ほどたって並んでいる集合写真。
手作りの展示で(墨田)