被爆者年末お見舞い訪問 訪問を心待ちにしている人も
2023年12月3日、「第59回被爆者に年末見舞金を贈るつどい」が開かれ、東京原水協から東友会に被爆者141人分の年末見舞金が贈られました。各地区ごとに、年末から年明けにかけて訪問。見舞金といっしょに東都生協から贈られた手作りの編み物を届けました。2024年1月15日までに寄せられた報告のなかから一部を紹介します(訪問日順)。定型の報告書のみの地区は編集部で要旨をまとめました。
地区からの訪問報告(訪問日付順)
港区
12月6日、港友会から2人、東京土建港支部から2人が参加して、4人の被爆者を訪問しました。
歩行器で玄関まで出迎えてくれた人や肝臓がんの手術をしていまも通院中という人と言葉を交わし、励まし合うことができました。特別養護老人ホームに入居されている人は、代理の方にお見舞金と編み物を託しました。
車椅子で玄関に出てきた人は、1月3日で101歳とのこと。別れ際、バイバイと手を振る姿が目に焼きついています。(髙木恭之)
町田市
12月17日、3班に分かれて9人の被爆者を訪問しました。参加したのは、町友会から4人、「町友会と共に生きる会から4人、原水協1人、桜美林大学1人でした。
訪問先は市内の各町に分散していました。事前に時間を連絡しておいたので、玄関で来訪を告げるとすぐにお会いできました。お見舞金、編み物のほか、「25のポイント」「介護保険と被爆者」のパンフレットを渡しました。みなさんとても喜んでくれました。
同行した桜美林大学の伊賀野千里先生は、「被爆者の思いを、大学での授業を通して若い学生たちに伝えたい」と語っていました。(興田茂)
足立区
12月19日、足友会から4人、足立原水協から2人が参加し、2班に分かれて4人の被爆者を訪問する予定でしたが、お1人が当日に体調が悪化し、急遽病院に行くことになり、この人だけ後日訪問しました。
一番若い人で84歳、最高齢は89歳でしたが、みなさん事前に電話したときよりお元気そうでした。玄関先ですませるつもりでしたが、「待っていました。上がってください」という人もいて、いろいろ話がはずみました。お見舞金や編み物のプレゼントをみなさんとても喜んでくれました。(山下和宏)
練馬区
12月22、23、26日の3日間、被爆者練馬の会から3人、練馬原水協から1人が参加して、6人の被爆者を訪問しました。
6人のうち3人は元役員で、病気やけがで活動できなくなり、施設や自宅で療養しているので、会って励ませればと訪問しました。
短期間に何度も転んでけがをした人や、自宅での独り暮らしに不安があり施設入所を希望している人もいて、心配はつきませんが、どなたとも会話がはずみ、仲間意識がわいた訪問でした。(綿平敬三)
稲城市
12月25日、稲友会の1人が、1人の被爆者を訪問しました。同行する予定だった原水協の人は、直前にけがをして参加できませんでした。
訪問したのは、年明け1月には92歳を迎える女性。ヘルパーの世話になっているとのことで、耳が遠いようですが声はしっかりしていて、「みなさんによくしてもらうから生きてこられたと思う」と話していました。手渡した編み物をさっそく首に巻いて喜んでいました。(濱住治郎)
墨田区
12月27日に、墨田折鶴会から2人、墨田原水協から1人が参加して、4人の被爆者を訪問しました。
お一人は、「黒い雨」体験者から被爆者手帳に切り替えた人で、ご主人も被爆者でその介護をされていましたが、お世話になっているからと逆にカンパをくださいました。
健康管理手当を受給できたお一人は、手当申請の助力に感謝しておられ、訪問した私たちにおみやげを用意してくださいました。(湊武)