被爆者相談所および法人事務所
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核兵器廃絶のため運動を強めよう
一般社団法人東友会代表理事 家島昌志

家島昌志 代表理事

 被爆75年目を迎える節目の年、NPT再検討会議やニューヨークでの原水爆禁止世界大会などの開催に向けて代表派遣の準備もし、国内でも被爆証言を語る機会を増やそうと張り切っていた矢先、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大で、核兵器廃絶の運動も大きく水を差されました。
 それでも、オンラインで平和行進の出発集会をおこなうなど、核兵器廃絶を願う人びとの努力は続けられています。
 新型コロナウイルスの猛威は、100年前に世界で6億人が罹患し、4000万人が死亡したといわれるスペイン風邪の流行にも匹敵する脅威です。けれども、こうした病気はワクチンが開発され、予防法や治療法が確立していけば、それなりに防ぐことができます。しかし核兵器は、ひとたび使用されれば被害を救済する方法がありません。このことは被爆者が体験的に知っており、多くの識者の主張でもあります。人類の悲劇を防止する唯一の道は、核廃絶しかありません。
 3年前に122カ国の賛成により国連で採択された「核兵器禁止条約」は、あと12カ国が批准すれば発効するところまでこぎつけました。被爆者が提唱し、様ざまな団体・個人が取り組んでいる「ヒバクシャ国際署名」も国際世論を喚起し、批准国の増加に貢献したと思います。
 残念なことは、ヒロシマ・ナガサキのある日本国の政府が、アメリカの「核の傘」に守られているという理由で条約に背を向けていることです。何かというとアメリカの意向に追随するのではなく、ヒロシマ・ナガサキの原爆被害の事実と歴史の教訓をふまえ、真っ向から国民世論を受け止めた政策を進めてほしいと願います。
 有名な「世界終末時計」の針は2018年から20秒進み、2020年のいま過去最悪の1分40秒前となっていますが、私たちは諦めることはできません。2020年度も皆で手を取り合って、悔いを残すことのない活動を展開しましょう。