被爆者相談所および法人事務所
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ノーモア・ヒバクシャ訴訟で判決2件 大阪の地裁と高裁で一勝一敗

 コロナ禍のため延期されていたノーモア・ヒバクシャ訴訟の判決が、2020年5月27日と6月3日に言い渡されました。5月の判決は大阪高裁。第二民事部(田中敦裁判長)は、長崎の爆心地から4キロの地点で被爆し、15日に爆心地付近を通過した被爆当時3歳だった男性の前立腺がんについて、原告の控訴を棄却しました。この判決は、これまで積み上げてきたノーモア・ヒバクシャ訴訟の到達点から大きく後退するとして、6月7日、原告と弁護団は最高裁に上告受理申し立てを提出しました。
 一方、6月3日には大阪地裁で長崎の3.6キロの地点で被爆し、翌日と翌々日に入市した女性の乳がんを原爆症と認定する判決を言い渡しました。この判決に対して、近畿弁護団は支援者とともに「控訴するな」の要請を厚生労働省に集中。厚労省は控訴を断念し、勝訴判決が確定しました。
 これで原告のうちの83%が原爆症と認定され、提訴した120人のうち係争中の原告は18人となりました。