東友会相談研修会 被爆二世実態調査や被爆者介護などテーマに
2015年9月19日、東友会は相談研修会を平和と労働センターで開き、49人が参加しました。従来泊まり込みで開いてきたものですが、被爆者の高齢化に伴い終日の研修会に変更したものです。
第1部のテーマは「被爆二世実態調査から見えるもの」。東友会が結成55周年事業として2013年1月に実施した調査の集計と分析の中心を担った愛媛大学特定研究員の八木良広さんが解説しました。一般には初めての解説であることから、注目した広島や静岡からも被爆二世が参加しました。八木氏は、被爆二世の「不安」について注目。同時に実施した被爆者調査では、子孫への影響が不安のトップであったが、二世調査では自分への被爆の影響への不安が強いことなどを強調しました。
第2部は、東友会の的早克眞相談員が、「あらためて注目したい被爆者介護の問題」のテーマで介護に関する相談を受ける場合のポイントについて説明。その後の質疑応答で、地区相談員の奮闘ぶりが次々に紹介され、「制度全体を正確に知らなくても、東友会相談員に繋ぐときに聞くポイントがわかった」と好評でした。
第3部は、医療機関の協力で被爆者集団健診をおこなっている地区の報告を受けて各地の経験交流がおこなわれました。被爆者の診療で著名な肥田舜太郎医師が都内で初めて「被爆者外来」をはじめた杉並区の西荻窪診療所での健診、大田病院の協力で30年間日曜日の健診を続けている大田や、葛飾区の四ツ木診療所の実績が地区の会から報告されました。
参加者からは、「八木氏の研究者としての真摯な姿勢に感動した」「高齢化が進み集団健診を新しく企画することは困難だが、医療機関との連携の重要性を感じた」などの感想が寄せられました。