原爆犠牲者追悼のつどい 感動呼んだ幼年・胎内被爆者の証言

木碑建立から数えて50回目の死没者追悼のつどい

　東京都が主催した「2014年度原爆犠牲者追悼のつどい」が9月28日に開催され、180人が参列しました。東京都が主催し、一般社団法人東友会が実施しているもの。2014年も原爆犠牲者慰霊碑のある葛飾区が後援しました。
　東友会の追悼事業は、品川区北品川にある東海寺の墓所、沢庵禅師の墓の隣りに、東友会が「広島・長崎原爆殉難者之の碑」（木碑）を建立した1965年に開催した第1回慰霊祭から数えて今回は50回目。大岩孝平代表理事、家島昌志執行理事らは、葛飾区青戸平和公園内の原爆犠牲者慰霊碑に献花をおこない、原爆死没者への国の償いの実現と核兵器廃絶の国際世論を広げる努力を誓った後、「つどい」に参列しました。
　「つどい」は、「原爆を許すまじ」のメロディーが流れるなか、折り鶴のモニュメントの前で開式しました。

各界からメッセージ

　参列者全員の黙祷の後、主催者である都知事代理の梶原洋福祉保健局長が、「亡くなられた方がたの切なる願いである夢と希望にあふれた平和な世界を次世代への財産として引き継いでいくことをお誓い申し上げます」と式辞を代読。大岩孝平代表理事の「追悼のことば」に続いて、吉野利明都議会議長（当時）が「（被爆者）救済には一刻の猶予も許されないとの思いを強くいたします」と、生存被爆者への施策の充実をふくめた追悼の辞をのべました。
　広島市長のメッセージを広島市東京事務所の滝川卓男所長が、長崎市長のメッセージを長崎市東京事務所の神近宣博氏が紹介した後、東友会の慰霊碑の移設に尽力した葛飾区の青木克德区長があいさつ。参列者を代表して公益財団法人第五福竜丸平和協会の川﨑昭一郎代表理事があいさつしました。
　その後、参加した主催者と東友会・遺族代表につづいて、国会議員、都議会議員、葛飾区議会議長など参加した自治体関係者、遺族、被爆者、都民が白いカーネーションを献花するなか、原爆犠牲者の名前が読み上げられました。
　2013年度東京都内で亡くなられた236人の被爆者を偲んだ山本英典業務執行理事の「献げることば」の後、「原爆死を語り継ぐ」は、スライドの画像をバックに、爆心地から1キロの地点で被爆し重傷を受け亡くなった母への思いを被爆当時5歳だった仲伏幸子理事が、0.5キロで被爆し遺骨も見つからなかった父への思いを胎内被爆者の濱住治郎執行理事が証言し、深い感動を与えました。

「追悼のつどい」にご参列いただいた方がた（敬称略・順不同）

　全参列者をご紹介することは紙幅の都合でかないませんが、ここに遺族・被爆者以外のみなさまの御芳名を掲載し、御礼に代えさせていただきます。

吉野利明（都議会議長）、平沢勝栄（衆議院議員・自民）、竹谷とし子（参議院議員・公明）、中山恭子（参議院議員・次世代）、鈴木隆道（都議会議員・自民）、中山信行（都議会議員・公明）、和泉なおみ（都議会議員・共産）、斉藤あつし（都議会議員・民主）、野上ゆきえ（都議会議員・結いと維新）、上田令子（都議会議員・みんなの党Tokyo）、小松久子（都議会議員・生活者ネット）、大津ひろ子（都議会議員・深呼吸のできる東京）、滝川卓男（広島市東京事務所長）、神近宣博（長崎市東京事務所）、青木克德（葛飾区長）、秋家聡明（葛飾区議会議長）、本橋弘隆（豊島区議会議長）、くぼ洋子（葛飾区議会副議長）、橋本由美子（多摩市議会副議長）、倉根康雄（西東京市議会副議長）、和泉武彦（都議会議員・自民）、舟坂ちかお（都議会議員・自民）、平田みつよし（葛飾区議会議員・自民）、江口ひさみ（葛飾区議会議員・公明）、三小田准一（葛飾区議会議員・共産）、米山真吾（葛飾区議会議員・民主）、米川大二郎（葛飾区議会議員・自民）、伊藤よしのり（葛飾区議会議員・自民）、うめだ信利（葛飾区議会議員・無所属）、水摩雪絵（葛飾区議会議員・無所属）、峰岸良至（葛飾区議会議員・自民）、石坂わたる（中野区議会議員・無所属）、深沢達也（武蔵野市議会議員・民主）、内山利之（葛飾区総務部長）、小花高子（葛飾区総務部総務課長）、深野隆（葛飾区自治会長）、後藤淳（葛飾区自治会長）、野口弘次（葛飾区労連）、川﨑昭一郎（第五福竜丸平和協会代表理事）、榎本喜久治（東京空襲遺族会）、永尾寿孝（東京空襲遺族会）、園田久子（はたがや協立診療所）、向山新（立川相互病院）、小島博之（東京民医連）、内藤雅義（弁護士）、荒井秀之（東京都生協連）、川延幹子（東京都生協連）、木原登美子（ピースPeace同友会）、端山純子（東京都地域婦人団体連盟）、鶴岡芳子（けやき平和コンサートの会）、飯田史郎（原爆忌俳句大会東京実行委）、石川貞夫（原爆忌俳句大会東京実行委）、田中千恵子（原爆忌俳句大会東京実行委）、都丸哲也（東京原水協）、戸瀬英男（東京原水協）、関敬子（東京原水協）、木村陽治（葛飾原水協）、川上千惠（多摩原水協）、渡部吉司（東京非核政府の会）、小町行三（東京非核政府の会）、梶原洋（東京都福祉保健局長）、笹井敬子（都福祉保健局保健政策部長）、阿部敦子（都福祉保健局保健政策部疾病対策課長）、西村涼子（都福祉保健局保健政策部疾病対策課被爆者援護係長）