東京都原爆被害者団体協議会総会 被爆者の願いを次代につなぐため全力
東京都原爆被害者団体協議会第57回総会は2013年6月2日、一般社団法人東友会総会の前に平和と労働センターで開かれ、都内41区市にある被爆者地区の会から登録された協議会理事126人中87人が参加しました。
協議会総会は、議長に濱住治郎協議会理事(協議会多摩南部ブロック代表)を選出。協議会理事126人全員が一般社団法人東友会の会員であり、事業報告と計画は協議会と東友会が同じ内容であるため、協議会総会では決算と予算、会則改正と役員人事を審議することが確認されて議事に入りました。
決算と予算は木場耕平会計が提案し、吉兼實・渡部昭彦両会計監事が監査報告をおこないました。会則改正の内容は、これまでの役員の選出方法と会費納入方法を会則に明記することで、大岩孝平協議会副会長が提案。役員の提案は、役員推薦委員会の湊武委員長(協議会23区東部ブロック代表)が、大岩孝平会長、家島昌志事務局長などの新役員案を提案しました。
今総会で会長を辞任した飯田マリ子さんの名誉会長への推薦は、「会則」の規定に従って山田玲子副会長が提案し、すべてが承認されました。
核廃絶と世界平和の実現へ一丸となって
東京都原爆被害者団体協議会 事務局長 家島昌志
このたびの総会で、図らずも協議会の事務局長に就任しました。
世俗の職務をすべて退いてから被爆者運動に参加してちょうど5年。それまで、気にはかかりながら平日の行事が多い活動に参加することはかなわず、先輩たちの活動をただ傍観するばかりでした。
広島で被爆した当時は3歳2カ月足らずで、人に語れるほどの記憶はほとんどありません。他に立派な適任者が大勢いらっしゃると思います。
しかし、被爆後24年で、父親をガンで失ったこと、その後被爆当日に救助した親戚の娘さんがガンで亡くなったこと、広島の原爆資料館や書物で原爆被害の実態に触れたことにより、自分が傍観者に留まっていてよいのかというジレンマはつのりました。
年々年老いて病弱化し、減少する被爆者。この先の運動がいつまで続けられるのか、果たして私たちの目の黒いうちに核兵器廃絶が実現できるのか。いろいろと不安はあります。
先の福島第一原発事故により、いまや国民の、いや世界の人びとの核に対する関心は高まっています。
個々人の力は微力でも、被爆者一丸となった組織は力を発揮します。命ある限り、核廃絶と世界平和実現のために皆さんとともに力を尽くす覚悟です。