東友会「被爆体験を語り継ぐ学習会」 聞き手にどう働きかけるか
豊富な経験を持ち寄り交流
東友会は2012年10月26日、「被爆体験を語り継ぐ学習会」を平和と労働センターで開き、被爆者と被爆二世、家族30人が参加しました。
今回の第1テーマは「証言者と聞き手をどう広げるか」。大岩孝平実相普及委員長が、地区の会のアンケートの集計とともに、地区の会として証言者の交流をすすめている、聞き手をふやすために教育委員会や校長会に働きかけている、学校などに呼びかけているなど、各地の工夫を紹介。その後、各地区から「まずは少人数で証言を聞き、アドバイスしている」(豊島区)、「区の協力で各地の小学校から証言依頼がきている」(葛飾区)、「校長会への依頼だけでは不十分なので、学校を直接訪問して依頼している」(八王子市)という報告があった一方で、「当時の記憶がない世代が増え、きちんと証言できる人がいない」という発言もありました。
第2テーマは、「何を伝えてきたか――証言活動の工夫」。被爆当時10歳の木村徳子さん、6歳の仲伏幸子さん、4歳の籾倉積さんが、自分の証言活動の工夫についての詳細なレジュメを用意して、それぞれ10分ずつ発言。参加者からはたいへんに参考になったという発言が寄せられました。その後の交流では、「自分の証言を録音し、あとで客観的に聞くといい」「発達段階にある子どもに合わせた紙芝居をつくって証言している」「スカイツリーの高さの写真を掲げて、原爆が爆発した高さを実感してもらっている」などの工夫が次々に紹介されました。