被爆者年末見舞い行動交流会 行動の意義と経験を交流
「訪ねてきてくれるだけで嬉しい」
2012年3月17日、東友会と東京原水協は「被爆者年末見舞い行動交流会」を平和と労働センターで開き、都内28区市の代表54人が参加しました。この見舞い行動は1965年から2011年暮れまで毎年、年末に続いているもの。
交流会では最初に、東京原水協の石村和弘事務局長が47年間の見舞い行動を支えた募金活動と被爆者訪問を、地域の「絆」を強める行動と位置づけて報告。東友会の家島昌志事務局次長が、見舞金を受けた被爆者の状況を総括的に報告しました。
交流では17人が各地の訪問活動や感想をのべ、交流会の最後に都丸哲也東京原水協代表理事は、「被爆者は平和的生存権をかちとる運動の最前線にいる人びと」という位置づけを加えて、被爆者訪問を被爆実態の継承・普及の活動と結合して強める必要があるとあいさつしました。各地の報告のおもな内容は以下のとおりです。
- 日野・日友会:26年間訪問しているが、未婚の子どもと生活する被爆者のなかに深刻な事例がある。孤立死の問題もあり不安。
- 江戸川原水協:被爆者の会の役員が事前に訪問する被爆者に電話した上で当日も電話をして、3日間かけて一緒にまわった。その配慮と準備に感動し、被爆者の現状の厳しさを痛感した。
- 目黒・萠友会:つきたての餅を持って、萠友会と原水協が一緒に、車5台に分かれて27人を訪問して、たいへんに喜ばれた。見舞金を受ける被爆者をみんなで検討したい。
- 世田谷原水協:「訪ねてきてくれるだけで嬉しい」とか「あなた方はサンタクロースだ」と感謝されたことがあった。訪問した被爆者に頼んで体験集づくりを続けている。その体験を毎回の原水協の会議で読み合わせをしている。
- 国分寺原水協:原水協の訪問に抵抗感のあった被爆者を国分会役員が説得して、4年前から一緒に訪問するようになった。原爆展を一緒に開くようになったが、まだ直接被爆体験を聞く勇気がない。
- 足立原水協:毎年の訪問日を決めている。戻ったところで報告会を開いている。被爆の実態が学べる貴重な機会なので大事にしている。