被爆者相談所および法人事務所
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東友会相談員養成研修会 被爆者とともに37年 胸打つ濱谷教授の講演

 東友会の相談員養成研修会が、一橋大学の濱谷正晴教授を講師に、「被爆者とともに37年――調査で思うこと」と題して、2004年12月18日、東友会の会館ホールで開かれ、140人が参加しました。
 濱谷教授は、学生だった1967年、大学のゼミで長崎の被爆者調査に参加したのがきっかけで研究者の道を選び、1985年の日本被団協原爆被害者調査にかかわり、その分析を20年間続けている先生です。
 濱谷教授は、細かい字の統計表と被爆者の手記を示しながら、「原爆は人間として生きることも、人間として死ぬことも許さない兵器」であり、「被爆者であることそれ自体が苦しみなのだ」と講演しました。けがや、やけど、急性症状があった人ほど、体の傷、心の傷、不安が深く、「生きる意欲」を失い、これらの人ほど「国の責任」を問い、「失った健康への償い」と、「死者への慰霊」を求めているとも語りました。日本被団協調査の分析は未完だが、被爆60年には完成させるとも語りました。
 参会者は、被爆者運動や原水爆禁止運動にかかわってまだ日が浅く、濱谷教授の名前も業績も知らない人が多かったので、深い感銘を残しました。
 司会は西野稔事務局次長、開会あいさつは飯田マリ子副会長、まとめと閉会あいさつは山本英典事務局長が担当しました。

相談員研修会
相談員研修会に各地区から参加したみなさん
濱谷教授
講師の濱谷正晴教授

感想から

 「被爆者のデータを作成していらっしゃる方があることを知り感動しました」
 「すばらしい調査。心の傷(健康不安、2世への影響)に関心があるので、お話を聞けてよかった」
 「自分への思い、人への思い、心の傷が、自分が思っているのとほぼ同じように思っている被爆者が多いことを知り、何となくほっとしたような気がした」
 「初めて東友会にきました。初めてお話を聞きました。濱谷先生のような調査、研究をされておられる人を初めて知りました」