被爆者相談所および法人事務所
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田川時彦会長逝く 東友会と37年、不滅の業績

 2003年7月25日、東京都原爆被害者団体協議会(東友会)・社団法人東友会の田川時彦会長が、胆管ガンのため逝去しました(享年74歳)。
 田川会長は、2002年12月、胆管ガンが発見されて以後、骨に転移したガンの激痛とたたかいながら、入院先から東友会の集会や会議に積極的に参加し、出席者たちを励ましていました。
 6月末からは激痛とモルヒネの持続麻酔によって混濁した意識のなかでも、慰霊祭に参加して、責任を果たさなければならないと話していましたが、18日から意識不明になり、25日午後6時3分、ご家族に見守られて、永眠しました。
 3月末には原爆症認定申請を提出。「命があれば集団訴訟に参加する。入市被爆者の私と遠距離被爆の山本事務局長が原告になれば、この運動の象徴になる。集団訴訟を東友会の被爆者みんなの運動にしたい」と話していました。
 広い視野とするどい分析力で運動をリードしながら、つねに原点をみつめ、被爆者一人ひとりの願いを重視した姿勢は、東京はもとより全国の被爆者から信頼がよせられていました。
 田川会長は、1966年6月に都立体育館に1万人の都民を集めて開かれた「東京の被爆者をはげますつどい」の成功に尽力し、1977年の国連NGO主催「被爆問題国際シンポジウム」では東京推進委員会事務局長として活躍。
 1979年から東友会事務局長を12年間、1991年から東友会副会長を10年間歴任し、2000年からは東友会と社団法人東友会会長として24年間、東友会を支えてきました。
 1994年11月、衆議院厚生委員会に参考人として出席。故・伊東壯日本被団協代表委員・東友会会長(当時)とともに、すべての原爆死没者へのつぐないをはじめとする国家補償の被爆者援護法制定をつよく訴えました。

田川時彦会長