被団協代表者会議と中央行動 原爆症認定で経験交流 厚労省の怠慢追求
日本被団協中央相談所の「全国相談員研修会」と、日本被団協都道府県代表者会議と中央行動が、2002年10月29日から31日の3日間、のべ300人が参加しておこなわれました。
「相談員研修会」では、肥田舜太郎理事長が、アメリカ・ハンフォード核兵器工場の風下地域で多発している低線量被曝の恐るべき実態を報告しました。
代表者会議では、原爆症認定集団申請の全国状況の報告と、各県の経験交流があって確信を深めました。イラクをめぐる核兵器情勢について「核兵器を使うな」全国被爆者いっせい行動を12月1日から10日におこなうこと、在外被爆者に援護法を適用させる問題、2004年夏に「人類が生き残るための ノーモアヒバクシャ国際市民会議」を準備していることなどが報告され、被爆の実相普及のために「証言活動のしおり」の第1次案が発表されました。
31日の中央行動には東友会から50人が参加。日本被団協の政府、政党要請活動と並行して、東京選出の衆参43全議員を訪問、要請し懇談を深めました。
被団協交渉 厚労省の怠慢追求「財政問題も」とポロリ
10月31日の厚生労働省交渉には、日本被団協の坪井直代表委員、田中熙巳事務局長、在ブラジル被爆者協会の森田隆会長ら12人が参加。原爆症認定行政、在外被爆者対策などについて、厚生労働省健康局の加藤誠実・総務課長補佐ら7人に要請しました。
今回の交渉は、被団協側と厚労省側との激しいやりとりになりました。東友会の村田未知子相談員は、各県の代表とともに相談事例を示して原爆症認定の異議申し立てで5年以上、認定申請で2年以上も放置されている事実があること、「原因確率」を使った審査が以前よりきびしい判定になっている実態も事例を上げて追及しました。これらの追及を受けた加藤課長補佐が「(基準が厳しいのは)財政的なものもある」と回答。「それで認定者が増えないのか」と追及され、「納税者の理解が得られないということだ」と言いつくろう場面もありました。