被爆者相談所および法人事務所
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2025年夏の地区原爆展(続報)

 被爆80年の夏に開かれた各地の原爆展・平和展を本紙9月号(491号)で紹介しましたが、その後寄せられた4つの地区の報告を紹介します。

武蔵野市

 武蔵野市原爆展は、7月末から13日間の日程で開催。市庁舎市民ホールで6日間、吉祥寺駅南北自由通路「はなこみち」で1日、武蔵野プレイスで6日間です。
 今回は被爆者が描いた絵の展示を追加。当番を組み来場者に解説しました。核兵器が使われそうな世界の怪しい空気について来場者と熱い会話が交わされました。自由研究のために来場した子どもたちをはじめ市民の反響が印象的でした。
 「実は親が被爆しました」という来場者が何人もいて、亡き家族のことを思い続けている二世の気持ちが伝わってきました。(松田隆夫)

壁には飛行中のB-29爆撃機を上からとらえた航空写真の大型パネルなどが展示されている。室内に立てられたついたてと、それを挟む形で置かれた長机には地図や細かい文字の展示物がある。数名の来場者が展示物を見ている。
展示に見入る来場者(武蔵野)

江戸川区

 江戸川親江会は8月5日から10日まで『原爆展』と冠したイベントを開催。被爆の実相と被爆者が人生を通じて願う平和へのメッセージをメインテーマとし、展示や被爆映画、被爆体験、トークショーなど多彩な内容です。
 来場者の注目を集めたのは、展示では丸木美術館から借りた『原爆の図』の実物大模写。立ち見もでるほどホールがあふれたのは、親江会の山本宏会長とその実弟である元広島カープ監督の山本浩二さん、古今亭菊太楼さんと落語評論家で元広島県教育長でもある寺脇研さんのトークショーでした。
 全体でのべ約6000人の来場者があり、区内外を通じて原爆被害の実相と核兵器廃絶の願いが伝わったと感じています。(関口寿義)

豊島区

 豊島区は8月5日から15日まで、「当時の記憶をつなぐために」という趣旨で戦争・原爆関連のパネルと映像を区役所1階のとしまセンタースクエアに展示しました。
 合わせて、区立中央図書館・郷土資料館・各地区の区民ひろばなどで「つなごう平和のバトン」をテーマにしたスタンプラリーも開催されました。
 8月7日には、メイン会場のとしまセンタースクエアで豊友会の山田玲子副会長の被爆体験講話がおこなわれ、高際みゆき豊島区長と副区長、教育委員長、総務課長も出席し会場はいっぱいになりました。
 区長は「被爆証言を初めて聞いた」と感動していました。(柚木聚)

文京区

 第21回原爆展が8月10日から12日まで、文京シビックセンター1階展示室で開催されました。文友会と原爆の図展文京との共催です。4日間で入場者数は1230人。幼児と小中学生中心の平和はがきアート・メッセージは739作品、アンケートは約500通。高校生平和大使の署名も100人を超えました。
 東友会の家島昌志代表理事によるノーベル平和賞受賞報告や文友会の吉重信事務局長の被爆証言もおこなわれ、連日の大盛況にうれしい悲鳴が出るなかで、無事に終了しました。(吉重信)