「原爆被害者の墓」偲ぶつどい 全体での「つどい」は今回が最後
原爆被害者の墓の前で故人を偲ぶつどいが2025年10月26日、八王子市高尾の東京霊園で開かれ32人が参加しました。この墓は、東友会副会長だった故・山本英典さんが、東友会相談員から広島の甥に届けた遺骨がぞんざいな扱いを受けたという話を聞いて墓の建立を思い立ち、「被爆者と家族が入れる墓を」と被爆60年を期して2005年11月に東京霊園内に建立したもの。山本さん自身も2021年に合祀され、妻の和子さんとともに眠っています。
2025年は東友会元代表理事の飯田マリ子さんと夫の幸平さんが7月に、「つどい」の日に練馬区の安居院暘子さんの遺骨が合祀され、東友会の原爆犠牲者慰霊碑から移葬された分骨を含めて、64人が合祀されています。
「つどい」は20年間毎年開かれ、50人から30人程度が参加していましたが、被爆者や家族の高齢化のため、20年目の今回の「つどい」を区切りとすることになりました。
原爆被害者の墓保存会の村田未知子代表は、墓のことが東京霊園の季刊誌で紹介されてから、自家の墓参のときに原爆被害者の墓にもお参りしてくださる人があったことなどを紹介しながら、これまでの経過を報告。「東京にも広島・長崎の被爆で苦しんだ人たちがいたことを伝え、核兵器廃絶のためのシンボルのひとつとなってほしい」と話していました。
保存会では、今後も希望する被爆者と家族の納骨は受け付けますので、希望者は東友会に問い合わせてください。