被爆者相談所および法人事務所
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東友会が総会 命の限りこの運動を

 東友会は2024年6月9日、一般社団法人の第76回定期総会と、協議会の第68回総会を文京区の平和と労働センターホールで開催。東友会結成65周年事業を経て、2025年に被爆80年を迎えるにあたっての東友会の活動について活発な議論がおこなわれました。

一般社団法人東友会総会

 一般社団法人東友会の第76回定期総会には、委任状17人分を含め法人会員76人の参加で成立。運営委員に市川順子理事と原征夫会員を、議長に青木克明理事と塚本晴彦会員を選出したあと。全員で黙祷をささげました。
 議事に入り、まず家島昌志代表理事が全体の基調報告。2025年に被爆80年・戦後80年を迎えることに触れ、「私たち被爆者はもちろん、沖縄ではいまだに不発弾が発見されるなど、戦争はまだ終わっていない。核保有国が核兵器を廃棄する気配もない。私たちが訴えてきた『核兵器廃絶』と『原爆被害への国家補償』が、被爆者の生きているうちに実現するのは難しいかもしれない。それでも命の限り、このたたかいを続けていきたい」と、被爆者の果たすべき役割や被爆者団体の活動する今後の方向について熱く訴えました。

会場前方、「第76回 一般社団法人東友会 第68回 東京都原爆被害者協議会 定期総会」と大きく横書きされた看板が天井近くに下げられている。その下には東友会の旗が下げられている。その手前には参加者に向けて長机が並べられ、議長などが着席している。他の出席者は、並べられた長机に着席し、資料に目を落とすなどしている。
東友会総会に参加した都内各地区の被爆者、法人会員の支援者たち

2023年度の報告 65周年事業など

 2023年度事業報告は村田未知子執行理事が報告。東友会結成65周年記念事業、将来に向けた諸団体との協働の取り組み、実相普及活動として初めて開いた原爆展交流会など、23年度の特徴的な課題を中心に、映像を使って1年間の活動を詳しく述べました。
 決算報告は濱住治郎執行理事がおこない、65周年記念事業など特別な活動のあった年度だったが、大口の寄付があり財政が維持できたことなど23年度の特徴を報告。内藤雅義監事と石飛公也監事が会計監査報告をおこないました。事業報告、決算案とも、拍手多数で決議されました。

2024年度の計画 被爆80年事業など

 2024年度事業計画案は中西俊雄執行理事が提案。2025年が被爆80年にあたるため、その記念事業をはじめとした24年度の重点事業について提案。この事業計画を執行するための予算案を濱住執行理事が提案しました。
 質疑では、大口の寄付について「事業維持基金運営規定」にそって運用することなどを確認し、事業計画、予算案とも賛成多数で決議しました。(決算・予算の会計資料は3面)
 最後に、総会決議文を小野口知子会員が読み上げて全会の拍手で採択。運営委員、議長らが解任され、一般社団法人総会は終了しました。
役員を先頭に
 総会として一区切りついたあと、村田執行理事が年間の日程を紹介。協議会役員と一般社団法人役員が議長席前に集まって腕を組み、会場の全員が立ち上がって「原爆を許すまじ」を合唱しました。
 しめくくりに弁護士の宮原哲郎理事が発言し、弁護団として原爆症認定裁判にかかわってきた20年余を振り返りながら亡くなった被爆者の姿を紹介し、これから何ができるか真剣に考えていきたいと述べました。

会場前方、「第76回 一般社団法人東友会 第68回 東京都原爆被害者協議会 定期総会」と大きく横書きされた看板が天井近くに下げられ、その下には東友会の旗が下げられている。その手前に横一列に並んだ人たちが、腕を組みあって歌っている。
「原爆を許すまじ」を合唱

東京都原爆被害者協議会の総会 法人支える財政を中心に

 東京都原爆被害者協議会の第68回定期総会は、委任状10人分を含めた52人が参加し、一般社団法人総会に先だって開かれました。
 協議会総会は2012年度から、「基調報告」「事業報告」「事業計画」が法人と同一であること、協議会理事全員が法人会員であることから、法人を支える組織として役員選出と財政関係だけが議題になっていますが、これまで同様、今回も必要な議事がきちんと取り扱われました。
 総合司会は齊藤玉子常任理事がおこない。運営委員に長橋博也さん(西多摩北)、議長に山下和宏さん(足立)を選出。黙祷ののち議事に入りました。
 2023年度の事業報告と決算報告を濱住治郎副会長がおこない、会計監査報告を石飛公也会計監事と綿平敬三会計監事がおこないました。2024年度の予算案は引き続き濱住副会長がおこない、いずれも承認されました。
 その後、役員推薦委員会の石飛委員長が2024年度の協議会役員と日本被団協に派遣する役員候補を提案し、一人ひとりを紹介。拍手多数で決まりました。

和やかに茶話会

 一般社団法人、協議会の両総会が滞りなく終了したあと、2023年と同様「懇親茶話会」が開かれ、広島の紅葉まんじゅうとお茶をいただきながら、地区ごとに参加者がそれぞれの思いを紹介し合う機会があり、和やかな雰囲気のなか解散しました。