被爆者相談所および法人事務所
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ビキニ被災船員訴訟 東友会からも傍聴支援

 ビキニ環礁におけるアメリカの水爆実験で被災した高知の漁船員に船員保険の適用を求める裁判の弁論が2024年5月14日、東京地裁で開かれました。被告側=国の都合で本裁判の所轄が高知地裁から東京地裁に移されて以降、2回目の弁論となります。
 弁護士会館に集まった東友会、東京被爆二世の会(おりづるの子)など40人ほどの支援者が横断幕を掲げて裁判所に行進。ほぼ満席に近い傍聴者が見守るなか、原告代理人の内藤雅義弁護士が弁論に立ち、ビキニ水爆実験による放射能汚染の実態と、核実験による被害補償を第五福竜丸の船員と漁業補償に限るとしてアメリカ側と手打ちをした日本政府の責任を鋭く糾弾し、船員保険に基づく補償を求めました。
 民事訴訟法改正後のウェブ併用裁判ということで、被告の姿は法廷には見えず、高知の弁護団の姿がスクリーンに映し出されるのみという、馴染みのない異例の裁判風景でした。
 閉廷後、弁護士会館に場所を移して報告集会が開かれ、弁論内容の解説とともに、高知から出向いた原告団長などが発言。被爆者を代表して東友会の家島昌志代表理事が、原爆症認定裁判の経験を交えながら、「逃げを打とうとする国の姿勢は糾弾されるべき」「今後とも応援傍聴で支援する」との激励の言葉を述べました。
 今後、7月18日に三者協議が予定されており、そこで次回の裁判の日程が決まるとのこと。東友会としても引き続き傍聴支援をしていきます。

席に着く裁判官3人、その手前の書記官、原告席の3人が描かれたスケッチ。原告席の1人は立って書類を持ち、何か話している。
東京地裁の弁論場面(スケッチ:石飛公也)