被爆証言活動の学習会 原爆が人間に何をしたかを伝えるために
東友会は2023年3月5日、被爆証言活動の学習会を開き、被爆者・二世など26人が参加しました。幼年被爆や胎内被爆で当時の記憶がない人が被爆の証言者として参加するための一助になるよう企画されたもので、東友会実相普及委員会が2020年に作成したパンフレット「証言活動のポイント」をテキストとして学習会が進められました。
講師の村田未知子執行理事は、このパンフは先人たちが被爆証言に取り組んできたノウハウをまとめたものであることを指摘。参加者に「証言するための記録カード」を配って、このカードの項目に書き込み、その順に話せば基本的な被爆証言ができると話しました。
さらに、被爆者の証言活動は、原爆が人間に何をもたらしたかを「証言」するものなので、「何が起きたかの真実を伝える」ことが基本にあると強調。そのため、自分に被爆時の記憶がなくても親兄弟などから聞いた話や戦後の実情などをまとめること、記憶だけに頼らず戦災誌や資料などで事実関係を正しくとらえる努力が大切なことなどを説明しました。
参加者の多くは、被爆当時の記憶がほとんどない世代でしたが、被爆当時の様子やその後の生き方を伝え残すことがいかに大切かを学び合う、有意義な機会となりました。