被爆者相談所および法人事務所
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2023年3・1ビキニデー報告 運動の出発点にふれ思い新たに

湊武(東友会執行理事・墨田)

 1954年3月1日、太平洋ビキニ環礁で米国がおこなった水爆実験で周辺島民や多くの船舶が被災して69年。被災漁船・第五福竜丸の母港であった焼津や静岡で毎年3・1ビキニデー集会が開かれており、2023年は2月28日から3月1日の2日間、全国集会が開かれました。
 私(湊)は、東京代表団の一員として東友会から派遣され、東京原水協のみなさんといっしょに参加。東京の60人を含め全国から約1500人が集まりました。
 2月28日は、日本原水協の全国集会が静岡グランシップで開かれました。コロナ禍の制約のため4年ぶりに静岡市での開催となりました。「核兵器禁止条約」への日本政府の参加については、国会議員や自治体首長など各界から発言がありました。海外からは、アメリカ、ドイツ、韓国、マーシャルの代表から草の根の活動や新たな活動について報告がありました。
 そのあと私は、50人が集まった「被爆者援護・連帯――核兵器禁止条約を力に――」の分科会に参加。今回は「黒い雨」問題や被爆二世・三世の現状と今後の取り組みに参加者の関心が高く、私も発言を求められました。やはり交流は大切で、京都や岡山などの報告が参考になりました。
 翌3月1日午前中は、焼津駅前から第五福竜丸の無線長・久保山愛吉さんの墓がある弘徳院まで、約1時間かけて墓参平和行進。墓前に赤いバラを献花してきました。
 午後は前日の会場で「3・1ビキニデー集会」。マーシャルからの報告では、いまなお放射能汚染が残っていて故郷の島に帰ることができず苦しんでいる島民の報告を聞き、あらためて核兵器の恐ろしさを感じました。
 日本の草の根からの発言では、最後に東京代表団全員が壇上に立ち、東京原水協の市川順子事務局次長が活動報告と今後の行動を力強く決意表明。最後に、「集会アピール」を採択し、赤いバラを手に「青い空は」をみんなで歌いながら、集会を閉じました。

 今回初めて3・1ビキニデーに参加して、原水爆禁止運動の出発点の意義を再確認することができ、「今後の活動について、もっと勉強していかなくては」という思いを新たにしました。

「核兵器でに平和は守れない」「日本政府は核兵器禁止条約に署名・批准を」など書かれた横断幕を持って、行進の先頭に立つ人たち4人。横断幕は長く、全体は写っていない。4人のうち中央2人が東友会のたすきをかけた被爆者。後ろには参加した団体ののぼりや旗もみえており、人の列が続いている。
墓参行進の出発(焼津駅前)