「黒い雨体験者」の被爆者手帳申請 東友会経由の申請者全員に交付
2022年4月1日から受け付けが始まった広島の「黒い雨体験者」の被爆者手帳申請。東友会を通して申請した7人全員が認定されました。
「黒い雨体験者」が被爆者手帳を交付されるためには、(1)1945(昭和20)年8月6日に広島の「黒い雨」が降ったとき、国が認めている地域にいたこと、(2)被爆者の「健康管理手当」が認められる病気で治療中――の条件を満たす必要があります。
今回、東友会を通じて申請したのは、被爆時3歳から9歳の7人。明確な記憶はなく、77年前の「あの日」の様子を知る家族や知人はほとんど他界。当時、自分が該当地域に住んでいたことを聞き知っていても、そこに居た証明が極めて困難でした。申請にあたり、申請者は(1)の資料を懸命に探しました。戸籍や住民票の記録の取り寄せ、当時の居住地の証明、学校の在学証明や当日の行動の証拠など、可能な限りの資料を提出。同時に、(2)の条件に当てはまる診断書も準備しました。
東京都は、申請内容の確認を、人によっては数カ月かけておこない、順次手帳を交付。先ごろ7人目の申請者の手帳交付が認められました。みなさんからは、「認められないのではと不安だったが、交付されて嬉しい」といった声が寄せられています。決定まで時間がかかりましたが、申請日にさかのぼった日付で手帳が公布され、手当も申請月の翌月までさかのぼって支給されます。