おりづるの子(東京被爆二世の会) 結成10周年の2023年に向けて
私たち「おりづるの子」(東京被爆二世の会)が結成されたのは2013年4月。来年は結成10周年を迎えます。東京に住む被爆二世が抱える悩みや苦労を、交流を通して分かち合い、平和な世の中を願う場として結成され、活動を続けてきました。私たちの活動に賛同してくれる仲間も徐々に増え、今では会員数約160人となりました。
前年度の活動と今後の展望
2020年、2021年はコロナ禍のため活動が大幅に制約されましたが、これまで次のような活動に取り組んできました。
- 被爆二世、三世同士、家族(配偶者など)との交流
- 被爆者の子援護事業の活用、健康維持呼びかけ、被爆二世の医療健康問題について学習、二世制度への要望を都議会各会派に要請
- 被爆者の活動のお手伝いや、東友会の協力を得て被爆者運動の歴史や意味、核兵器廃絶をテーマにした学習会を企画
- 核兵器廃絶や平和を志す諸団体との交流、被爆の記録を継承する協力に努めてきました。
2023年度はおりづるの子結成10周年を迎える節目の年です。今までの活動をふり返りつつ、「私たち被爆二世、三世だからできることは何か?」を考えながら活動を検討・開拓していきたいと思います。
定期総会開催 3年ぶりに会場で
2022年6月4日、文京区の平和と労働センターで、2022年度おりづるの子定期総会が開催されました。2020年と2021年はコロナ禍で定期総会を会場で開くことができず、2022年は3年ぶりに対面式の定期総会となりました。しかし感染の危険はまだ残っているため、会場に足を運ぶことができない会員もいることを考え、今回はオンラインでの参加も募り、20人ほどの会員が参加しました。
はじめに、東友会の湊武執行理事から祝辞をいただき、総会が開幕しました。途中オンラインのトラブルもありましたが、総会議案の賛同を得て滞りなく終了しました。
総会のあとは記念講演。内藤雅義氏(弁護士、東友会監事、おりづるの子会員)を講師に、長年被爆者問題にかかわってきた立場から、ウクライナにおける核兵器使用危機から考えたことについてお聞することができました。
すべての核兵器被害者・戦争被害者を支援する意義、ビキニ被ばく船員訴訟についても学びました。被害者の話に耳を傾けてくれる人の人間性を信じ、私たちのなかにある葛藤を乗り越え、自ら語り、立ち上がる力を持つことが必要だと考えさせられました。
今後は、おりづるの子結成10年目を記念する行事を計画しており、より多くの方がたとの交流を現実させていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。