被爆者に年末見舞い金を贈るつどい
コロナ禍のなかでもこつこつ集めたお見舞金
講演は核兵器禁止条約をめぐる運動の展望
東友会と東京原水協が共催する「第56回被爆者に年末見舞金を贈るつどい」が、2020年12月13日にラパスホールで開かれ、都内29区市から54人が参加しました。2020年はコロナ禍のため参加人数を制限し、ソーシャル・ディスタンスをとっての開催となりました。
つどいは、黙祷から始まり東友会の湊武執行理事の開会挨拶のあと、前川史郎・日本原水協担当常任理事が「核兵器禁止条約発効後の世界と私たちにできること」のテーマで講演。スライドを使った若々しい分かりやすい口調で、核兵器禁止条約に至るまでの経過と、発効後の対応について詳しく講演し、改めて「核兵器禁止条約」の重要性を再確認できました。
続いて東友会の村田未知子執行理事が、東友11月号に同封してお願いしたあと東友会に届いた「核兵器禁止条約の発効に向けた・わたしのメッセージ」のはがきのなかから8人の声を紹介し感動を呼びました。
東京原水協の石村和弘事務局長から「年末見舞金」が駅頭での署名運動や東京の22地域の原水協や参加団体から集められたことを紹介され、東京原水協の橋本博代表理事から東友会の家島昌志代表理事に、総額でほぼ50万円、38区市の被爆者164人分の見舞金が手渡され、東京原水協の柴田桂馬代表理事の閉会の挨拶をもって終了しました。
さらに、2020年も東都生協の組合員からは、手編みのひざ掛けなどが届き、見舞金と一緒に年末にかけて各地の被爆者を訪問して届けられます。
東都生協から被爆者へ 30年以上にわたる励ましと支援
東都生協の組合員のみなさんは毎年、平和と核兵器廃絶を願って毛糸でモチーフを編み、それを彩りよく繋いで膝掛けなどをつくります。2020年も、「被爆者のみなさんに暖かい冬を過ごしてほしい」と、手編みの膝掛けとマフラー50点が届けられました。
この運動がはじまったのは32年前の1988年から。この間に東京の被爆者に届けられた編み物の総数は1万点を超えています。この編み物は、毎年の年末見舞い訪問で病床にある被爆者などに届けられ、「励まされる」「手編みのものをはじめて身につけた」など感謝の声が、東友会にも届いています。
東都生協はさらに、「東都生協平和募金」を組合員に訴え、平和のための催し、広島・長崎への派遣などに役立ててています。2020年度は新型コロナウィルス感染症拡大の影響で各種の企画がすすめられませんでしたが、3月には「平和のつどい」を開きたいと準備しています。
2019年度の募金額は、総額で260万円を超え、2018年度には10万円の寄金が東友会に寄せられています。