東友会中長期展望委員会 すべての「地区の会」を訪問し実情把握
東友会は2019年1月から代表理事と執行理事の6人で構成する東友会中長期展望委員会を毎月開催。被爆者の平均年齢が80歳を超えたことにともない今後の活動について検討しています。主な検討項目は、(1)東京都原爆被害者協議会の組織維持と被爆者地区の会弱体化への対応、(2)東友会相談所の維持と一般社団法人東友会の会員・理事と会議の構成、財政の確保、慰霊碑の維持、(3)東友会と「おりづるの子」(東京被爆二世の会)との連携です。
2020年3月、「法人」を支える「協議会」の構成員である「地区の会」の実情を把握するためアンケートを送り、4月末には24の全地区から回答が寄せられ委員会で分析。これをふまえ、地区の会の実態をより詳細に知るために、協議会役員のいない地区を中心に委員が訪問を開始しました。東友会役員が1つの課題で全地区の会を訪ねることは60年を超える東友会の歴史で初めてのこと。協議会役員のいる地区は電話での聞き取りもおこない、現在、24地区中20地区から話を聞くことができました。年明には3地区を訪ねる日程が決まっています。
高齢化に直面しながらも役員が支え合って事業を続けている地区がある半面、「総会を開いても集まる人がいない」「会計実務ができる人がいない」と話す地区もあり、現在地区の会を支える役員が一人で、その人が倒れたら休会にせざるをえないと話す地区が増えています。
「法人」の組織や役員の構成では被爆者以外の若手に大胆に依頼して参加してもらうようにつとめ、東友会相談所は当面10年間は相談員を配置して維持できる財政的な見込みが整いつつあります。
委員会は今後も実態把握と検討をおこない、東友会の将来を見据えた事業の構築を進めたいと話し合っています。