被爆者相談所および法人事務所
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東友会と東京都との懇談が延期 遅くとも11月末までには

 7月号の「東友」でお知らせした東京都福祉保健局との懇談会が延期になりました。当初は2018年9月14日に予定されていたものの、担当の保健政策部長が急きょ都議会の委員会に出席することになったため、東京都から「疾病対策課長が対応することで差し支えなければ」との連絡がありました。しかし、1997年から部長が必ず参加していたことから、東友会は「部長の日程に合わせてほしい」と要望しました。
 変更後の日程について、東友会は10月から11月を希望していますが、都側から年末から年明けにしたいとの話がきています。以前に大雪の降った翌日に懇談会が開かれ、欠席者が増え、帰りに転倒した参加者も出たため、東友会は遅くとも11月末までの開催をと要望しています。

東京都への要望項目(概要)
〈紙幅の制約上、一部の項目を割愛して掲載しています。〉

1.被爆者健康診断の充実について

がん検診の充実について

(1)胃内視鏡(ファイバースコープ)を実施する指定病院を増やしてほしい。
(2)肝臓・胆嚢・膵臓・脾臓・腎臓・子宮・卵巣・前立腺等の腹部の臓器を被曝することなく評価できる「腹部超音波検査」を追加してほしい。
(3)乳がん検診、子宮がん検診を各区市に1カ所以上に増やしてほしい。
(4)希望検診の時期にも胃がん、乳がん、子宮がん検診を受けられるようにしてほしい。

甲状腺機能に関する検査について

(1)被爆者健康診断に甲状腺機能に関する検査を追加してほしい。
(2)上記について、東京都として厚生労働省に働きかけていただきたい。

2.被爆者の高齢化に伴う制度の活用について

医療特別手当健康状況届に関する連携について

(1)今後とも東友会と対象者の名簿の照合をおこなうなど、担当者が連携した対応を継続していただきたい。

介護手当、訪問介護利用助成の更新手続きについて

(1)介護手当の更新時に、医療特別手当健康状況届の対応と同様に、東友会と対象者の名簿の照合をおこなうなど、連携した対応をしていただきたい。
(2)介護手当の更新を一律に1年とせず、政府の通達を生かして、症状に応じた更新期間の延長を検討していただきたい。

3.「被爆者の子」の健康診断と医療費助成制度について

被爆二世(「被爆者の子」)のがん検診について

(1)被爆者のがん検診に追加されている胃カメラによる検診を被爆二世にも早急に追加していただきたい。
(2)被爆二世の健康診断、がん検診は、すべて被爆者健康診断と同様の実施時期、実施内容としていただきたい。

4.東京在住被爆者の被爆体験の保存と普及について

(1)東京都の平和事業の窓口を一本化し、戦争被害の実態を後世に残す事業をすすめるよう関係部局に提案していただきたい。
(2)2020年の東京オリンピックの開催を目途に、既存の施設を利用するなどして、「東京オリンピック平和祈念館」(仮称)の開設をすすめていただきたい。

5.東友会への被爆者健康指導事業委託費の増額について

(1)福祉保健局として、削減前にもどす予算要望を提出していただきたい。
(2)高齢被爆者を対象にした東友会の相談事業の水準が保たれるよう、ご配慮いただきたい。

6.介護保険「要支援者」への新しい負担に対する助成について

(1)介護保険の施策から市区町村の介護予防・生活支援サービスとなった「要支援者」の自己負担を、従来通り無料とするよう検討し、国に対しても働きかけてだきたい。