2018年(被爆73年)を迎えるにあたって
一般社団法人東友会代表理事 大岩孝平
新年おめでとうございます。
被爆73年目の年が明けました。東友会にとっては結成60年目の新春です。
皆さま、良い年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年(2017年)は、私たち被爆者にとって画期的な年でした。
一つ目は、7月7日に国連で採択された「核兵器禁止条約」です。被爆者が何十年間も努力を重ね、訴え続けてきたことが、国際条約という形となって成立しました。条約文の中には、2カ所に「ヒバクシャ」という言葉が取り上げられています。
二つ目は、同条約の実現をメインに推進してきたICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル平和賞を受賞したことです。これは、核兵器廃絶を世界中に訴え続けてきた被爆者の地道な運動が土台にあってのこと、といっても過言ではありません。
東友会は、2018年11月に結成60周年を迎えます。現在を生きる私たちは、被爆者援護法の下にある諸制度を活用できます。これを勝ち取ってきた先輩たちの努力に感謝と敬意を表したいと思います。今後は私たちが、原爆被害に対する国の償いを求める運動や、日本政府に「核兵器禁止条約」への参加・批准を迫り、核兵器のない世界をつくる運動を粘り強く推進し、後世に引き継いでいきたいと思います。
お互い高齢化しましたが、被爆者の思いを胸に、今年も精一杯がんばりましょう。
生かされて七十三年初明り
旅人木