被爆69年の広島・長崎へ 平和式典、献水式などに参加
原爆投下から69年を迎えた2014年の広島・長崎市の平和祈念式典は、接近する台風の影響のなか挙行され、東友会と地区の会の代表39人が参列しました。
広島
43年ぶりの強い雨の中で開かれた8月6日の広島市「原爆犠牲者慰霊式・平和祈念式」には、遺族代表の谷吉洋子さん(文京)と死没者調査員の髙木恭之さん(港区)、村田未知子執行理事など東友会関係者22人が参加しました。その後代表は、平和公園内のレストハウスの近くに植樹されている葛飾・葛友会の「葛飾の木」の前で開かれた「献水の儀」に参加。東友会の山本英典執行理事が東友会を代表して挨拶し、葛飾区と区議会の代表、区民とともに献水をしました。
式典の前日5日には、広島城に隣接する広島市中央公園で、東京の木・ケヤキへの「献水式」がおこなわれました。これには、東友会や地区の会の代表と堀場和子理事が参加。2014年は東京原水協の橋本博代表理事も参加し挨拶しました。
その後代表は、広島市国際会議場を訪ね、2013年度東京で死去した被爆者133人の名簿と広島市の原爆死没者名簿の照合を依頼しました。
長崎
長崎市に派遣された東友会の代表は、8月8日、長崎市役所を訪問。遺族代表の出田卓さん(板橋)と死没者調査員の村田執行理事、的早克眞理事が、長崎を訪れていた山本執行理事とともに長崎市原爆被爆対策部の野瀬弘志部長などと面会。東京の原爆死没者105人の名簿と長崎市の名簿の照合を依頼し懇談しました。
9日の長崎市「原爆犠牲者慰霊・平和祈念式典」は、接近する台風のため、テントが取り払われた平和公園で、強風と強い日差しのなかで開かれ、東友会関係者17人が参加しました。
式典の前には、長崎市平和公園内の葛飾・葛友会の「献水の儀」に参加した後、「東京の木」クロガネモチへの献水式をおこないました。これには都内の地区の会から式典に参加した被爆者とともに、東京原水協の石村和弘事務局長が参加し、挨拶しました。
被爆者の木の現状は
広島市と長崎市に東友会が植樹した「東京の木」は、被爆40周年に募金をよびかけて翌年4月に植樹してから2014年で29年目になります。
広島市中央公園に植樹したケヤキは、「広島に帰っても戻るところがなくなった被爆者が年に一度集まれる場所を」との声から、東京に生きる被爆者の象徴として武蔵野台地に自生するケヤキが選ばれ、大きく成長しています。
長崎市に植樹したクロガネモチは、焦土となった長崎で最初に芽吹いた樹木です。平和と核兵器廃絶を願うシンボルとなるよう選ばれました。平和公園の階段を広げたために一度枯れ、現在は2代目になっていますが、2013年のエスカレータ工事で移設された後も元気に枝を伸ばしていました。