被爆69年の夏に思う 人道を尊重する流れを
一般社団法人東友会代表理事 大岩孝平
この夏、私は、8月4日から6日の原水爆禁止2014年世界大会に、東友会代表として参加しました。
大会には、国連軍縮問題担当上級代表など18カ国75人の海外代表、国内からは約6500人が参加。核廃絶と平和を願う熱い気持ちがいっぱいでした。
6日の広島市主催の記念式典へも、アメリカ・ケネディ大使など68カ国代表が参加。9日の長崎の式典にも48カ国の代表が参加しました。
海外代表がこれまでになく多数参加したのは、この3年間に「核兵器の非人道性」を問う国際会議が4度も開かれたことの反映だと思いました。
広島式典で、松井一實広島市長は、核兵器は「絶対悪」であり「非人道的な脅しで国を守ることを止め、信頼と対話による新たな安全保障を」と訴えました。
長崎では田上富久市長が「『戦争をしない』という誓いは被爆国日本の原点」「その原点がいま揺らいでいる」と懸念を表しました。
長崎の被爆者代表城臺美彌子さんは「平和への誓い」で「集団的自衛権の行使容認は日本国憲法を踏みにじる暴挙」と言い切りました。
被爆の実相普及、被爆体験の継承でも、心うたれた実践がありました。
私が参加した分科会で、韓国の代表が「原爆が伝染する」といっていじめられたこと、被爆者であることを隠して結婚したという報告は印象的でした。
広島市立基町高校生の絵画による体験継承の実践は感動的でした。
この夏には、原爆症認定問題でも注目する動きがありました。認定基準の改定で医療特別手当が特別手当に切り替えられた例が多発し、報道されました。
このため自民議員連盟がが8月1日、「一律に要医療性なしと判断する」な、という決議案をまとめました。
東友会は、広島、長崎での諸行事に参加し、「東京の木」への献水など独自の行事もおこないました。
爆忌くる友安かれと祈る朝
旅人木