被爆者相談所および法人事務所
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「ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会」が設立記念集会

核の支配から人間の尊厳を取り戻そう

 ヒロシマ・ナガサキの原爆被爆体験と記憶を人類の遺産として永久に残し、継承しようと、大江健三郎さんらがよびかけ人になって結成されたNPO法人「ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会」の設立記念集会が2012年7月15日、有楽町の朝日ホールで開かれ、350人が参加。東友会からは20人が参加しました。
 集会は、池田眞規・副代表理事(弁護士)が「核の支配からにんげんの尊厳を取り戻すたたかいに勝つための宣言」で開会。岩佐幹三・代表理事(日本被団協代表委員)が「わたしたちがめざすもの」と題する問題提起をしました。
 岩佐氏は、この会には3つの課題があると提起。1つは、被爆者の体験・運動の記録を収集整理し活用すること。2つは、被爆者の体験と願いを継承すること。3つは、会がキー・ステーションの役割を果たすこと。これらの課題をすすめるために物心両面からの協力をと要請しました。
 これをうけて、継承する活動として、新劇人会議有志が被爆証言を朗読し、中村里美さんがライブ。首都大学東京、平和ゼミの高校生3人が継承の活動を発表しました。
 パネルディスカッションでは、中澤正夫・副代表理事(医師)がコーディネータになって、斎藤紀・福島わたり病院医師が放射能汚染で苦しむ福島県民の生活と健康状況を報告。木戸季市・日本被団協事務局次長が被爆体験と被爆者運動の課題を提起。精神科医の香山リカさんが継承の意義などを発言、討論し合いました。
 会場から高校生3人が、それぞれ平和への思いを語りました。
 閉会の言葉は、長崎で高校生1万人署名運動に取り組んだ草野史興さんが担当。午後4時に閉会しました。

壇上にしつらえられた席に座るパネリストたち
パネリストのみなさん(撮影:吉田敬三)
客席を埋める参加者たち
若者たちがたくさん参加(撮影:吉田敬三)