被爆者相談所および法人事務所
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機械的な線引きここでも 長崎の被爆地拡大

代表が東友会を訪問・要請

 2009年12月16日、長崎市深堀地区に住む人びとなど長崎被爆地域拡大連絡会の代表18人が上京し、厚生労働省と面談。早急にガンを医療費支給の対象にし、12キロまでの未指定地域を被爆者手帳の交付地域にしてほしいと要請しました。
 連絡会の代表は前日の15日、東友会や日本被団協を訪問し、協力を要請。東友会では飯田マリ子会長と大岩孝平事務局長が対応しました。
 飯田会長は、2000年7月に長崎県市が東京で開いたこの問題のシンポジウムで、300人の参加者のうち60人が東友会からの参加者だったことを話し、「施策でガンが除外され精神疾患に限られていることは許せない」と、東友会も被爆地拡大の運動をともにすすめることを約束しました。

長崎被爆地域拡大連絡会の代表と東友会役員らが机を挟んで立ち、話をしている
長崎被爆地拡大のとりくみの協力要請で東友会を訪問された長崎被爆地域拡大連絡会の代表のみなさん。

解説

 長崎の被爆者手帳交付地域は、爆心地の南は12キロですが東西と北には6.5キロとされ、指定された病気になれば手帳が受けられる第1種健康診断特例地域も8キロ以内とされています。
 しかし、未指定地域でもさまざまな被害の実態があり、未指定地域の人びとと被爆者、長崎県市をあげた運動の結果、2002年から未指定地域に支援事業がはじまり、12キロ以内すべてが「長崎被爆体験者」(第2種特例受診者)の指定地域になりました。
 しかし国は、この地域で「精神的な痛手は認める」としながら「放射線の影響はない」として、一般健康診断はしてもガン検診を実施せず、医療費助成も精神的な原因による病気に限定。ガンの医療費を認めていません。
 さらに、この医療費助成は長崎県内に住んでいる人に限られ、東京などに住む「長崎被爆体験者」への医療費助成は実施されていないという問題が残されています。

長崎の被爆地域と特例地域の現状。(提供:長崎市)

長崎市のウェブサイト内に、よりみやすい地図があります。