被爆者相談所および法人事務所
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被爆者の願いを受け継ぐ墨田区の青年たち

福地さんの原爆模型をリフォームして積極活用

 2008年5月1日、メーデー行進に原爆の模型が登場し、話題になりました。原爆症認定裁判の原告でもあった墨田折鶴会の故・福地義直さんが家族の協力を得て作った原寸大の模型です。「原爆被害をくり返さないでほしい」という福地さんの願いを、地元の東京土建墨田支部・青年部の若者たちが受け止め、傷みの出ていた原爆模型を建築労働者としての本職の技でリフォーム。メーデーに持参し、沿道の人々に、戦争の悲惨さや60年以上経っても被爆者が苦しんでいる事実を知ってもらおうと、奮闘したのです。
 若者たちを動かしたのは、被爆者たちが子や孫の世代を思い、くり返し訴えてきた「核兵器なくせ、戦争するな」の願いでした。東京土建墨田支部書記の長妻伸治さんは、青年部の自発的な取り組みを通じ、「これからも平和運動をすすめたい」「二度と同じ過ちをくり返さないよう『憲法9条』を守る運動にいっそう取り組みたい」と決意を語り、墨田折鶴会の山下久代会長は、「若者の熱心さにいつも励まされています。被爆者の心を次代に引き継いでほしい。そのため被爆者も力を尽くしたい」と応えていました。

「ファットマン」実物大模型を荷台に乗せたトラックと、3人の若者たち。荷台には「第79回メーデー 東京土建隅田支部」など書かれた横断幕が貼られている。模型は、実物のような楕円球型ではなくナス型で、尾翼も実物よりずっと小さい。
トラックの荷台に「ファットマン」実物大模型をのせてメーデーに参加した東京土建墨田支部・青年部の若者たち