東友会医療講演会 中村医師が「血液の話」
被爆者一般健診に血小板検査を
社団法人東友会の2001年度第2回医療講演会が、2002年3月2日、東友会2階ホールで開かれ、「被爆者が知りたい血液の話」の演題で、東久留米・富士見通り診療所長の中村典子医師が講演しました。白血病や血小板減少症など、血液では日ごろから心配の多いこともあって、68人が熱心に勉強しました。
中村医師の講演は、「被爆者の一般健診には不備がある。精密検査でないと血小板検査が入らない」というきびしい批判からはじまり、「白血球の寿命は数時間、赤血球は120日、血小板は1週間、血液は生きている細胞だから、その日の状態はその日の検査でないとわからない」ことを強調しました。アルコールの多飲が貧血を起こし、たばこの吸い過ぎが白血球の異常をもたらすなど、耳の痛い話もありました。
「歯の治療で血が止まらない。何かうまいものを食べて(血小板を)増やす方法はないか」「透析するとぼーっとなるが、そういうものなのか」などの質問にも丁寧に答え、被爆者は全身に放射線を受けているので、全身の健診を受けるように助言して終わりました。