年末見舞い金を贈るつどい 半世紀以上つづく絆を確かめ合う
53回目となる東友会と東京原水協の「被爆者に年末見舞金を贈るつどい」が2017年12月10日、平和と労働センターホールで開かれ、31区市から65人が参加しました。これまで見舞金を受けた被爆者はのべ1万950人、見舞金の総額は3318万4000円となっています。
恒例の講演会、今回は「語り残したい被爆者運動の数々」。東友会や日本被団協の中心的な役員として35年間活動している東友会の山本英典執行理事が、支援者に支えられ励まされてきた被爆者の運動は「被爆者の生きるためのたたかい」だったことと、長崎での被爆体験から原爆症認定訴訟の原告団団長として14年間たたかっている自身の人生をつづった克明なレジュメを使って講演。2017年8月にNHKが放映した東友会の相談事業を紹介したビデオが紹介されました。
つづいて、東友会の家島昌志執行理事がヒバクシャ国際署名の全国と東京運動について現状を報告、東京原水協の石村和弘事務局長が街頭や原爆展などで署名を訴え見舞い金を集めている原水協の活動を紹介しました。
東京原水協の橋本博代表理事から東友会の大岩孝平代表理事に、30区市の被爆者184人に1人3000円の見舞い金が手渡されました。今回も東都生協組合員手作りの膝掛けや帽子などの編み物20枚が届き、見舞金と一緒に、年末にかけて各地の被爆者を訪問して届けられます。
被爆者に年末見舞い金を贈る運動は1965年から、日本原水協がはじめました。当時は、職場で受け取る給与の端数を労働組合がよびかけて集めたり、街頭などでも募金が訴えられました。最初の年末募金は103人の被爆者に1000円ずつ配られた記録が残っています。当時の被爆者に支給されていた手当は原爆症認定を受けた病気の治療中の場合に月3000円、治癒した被爆者に1500円のみ。ほとんどの被爆者地区の会も結成したばかりで、年末見舞いの訪問によって、会が強化されてきました。