被団協総会 「核兵器廃絶」「原爆被害への国の償い」は譲れない願い
日本被団協第62回総会が御茶ノ水のホテルで2017年6月6、7日に開かれ、全国から100人が参加。国連の核兵器禁止条約の実現とヒバクシャ国際署名の推進、実相普及活動を中心に、全国の経験が交流されました。東友会はこの総会にむけてノーモア・ヒバクシャ訴訟の完全勝利と相談事業の実績を踏まえた原爆症認定制度の改定にむけた提案をおこないました。
総会は、広島・長崎から選出された2人の代表委員が体調不良のため欠席となるなかで、岩佐幹三代表委員が開会の挨拶。議事では、田中煕巳事務局長、木戸季市事務局次長などから、基調報告、2016年度活動報告、収支決算報告があり、東友会の石飛公也常任理事が会計監査報告をおこないました。
つづいて中央相談所委員会の報告の後、東友会の執行理事でもある山本英典ノーモア・ヒバクシャ訴訟全国原告団長が、訴訟が最終の山場に到達していること、集団訴訟に匹敵する支援を全国から集中して、原爆症認定制度を日本被団協の提言にそって改定させようと発言しました。
2日目は、国連の核兵器禁止条約交渉会議とヒバクシャ国際署名について藤森俊希事務局次長が報告。2017年度活動方針と予算案が提案され、東友会から村田未知子執行理事が、医療特別手当の更新について、厚生労働省の通達と現行制度の矛盾点を整理した資料を配付し、日本被団協として厚生労働省に改定を要請するよう要望しました。
日本被団協の新しい役員には、関東選出の代表委員に田中・前事務局長、事務局長に木戸・前事務局次長、顧問に岩佐・前代表委員を選出。東友会の濱住治郎常任理事も事務局次長に留任しました。
最後に、核兵器廃絶、原爆被害への国の償い、日本被団協の提言にもとづく原爆症認定制度の改定などを明記した「決議」と、核兵器禁止条約を強く希望する「特別決議」を採択し、閉会しました。
中央行動
6月8日、全国から80人、東友会から15人が参議院議員会館に集まり、中央行動がおこなわれました。
この行動は、日本被団協国会対策委員長でもある東友会の大岩孝平代表理事の司会で進行しました。
2日間の日本被団協総会の内容を木戸季市・新事務局長が報告し、総会決議が紹介された後、厚生労働省交渉が原爆被爆者援護対策室の林俊宏室長以下5人の職員を迎えておこなわれました。
事前に提出してあった日本被団協の要求項目に対する厚労省の回答は、従来の枠を出ない内容で、東友会の村田未知子執行理事が文書を提出して追及した厚労省の認定業務に関する矛盾点に関しても明確な答えはなく、全国の被爆者からの鋭い質問にも何ら前向きな回答がないまま、1時間におよぶ交渉が終わりました。
午後からは、各班に分かれて内閣府や外務省、各政党へ要請行動に移り、5時過ぎに自民党の寺田・平口衆院議員への要請で、この日の中央行動を終了しました。
関東甲信越ブロック会議
6月7日、関東甲信越各県の被爆者の会の代表が集まってブロック会議が開かれ、東友会も参加。他県の会と意見交換をおこないました。