東友会医療講演会 被爆者健康診断の各項目を具体的に
健診制度の成り立ちも学ぶ
2013年度最初の東友会の医療講演会が11月30日、府中ふれあい会館5階会議室で開かれました。講師は、はたがや協立診療所所長で東友会顧問医の園田久子先生。手当の申請などで先生に診断書を書いていただいた人、その後定期的に検査を受けている人をはじめ、先生にお世話になった人など63人が集まり、会場はあっという間に満員になりました。
今回のテーマは「被爆者健康診断でわかること」。被爆者健診を受けても結果の意味がわからないという声に応えたものでした。参加者は自分の診断結果通知票をみながら、血圧、血中脂質、肝機能、ヘモグロビンA1c、コレステロール、クレアチニンなどの意味、数値の読み方を教わりました。
講演の最初に園田先生が、被爆者健診の歴史を語り、「被爆後12年目にやっとできた原爆医療法が被爆者健康診断を無料で実施すると定めた意義は大きい。自分は被爆者の医療と健康診断を続けて被爆者がいかに多くの疾病に苦しんでいるかの実態を学ぶことができた」といわれたのが印象的でした。
質疑応答にはていねいに答えていただきましたが、講演会が終った後も先生を取り囲んで質問する人が10人ほど、なかなか先生を離しませんでした。
参加者から「健康診断は嫌いでしたが、本気にならないといけないと思いました」「早期発見のために、ガン検診の大切さがよくわかりました」「お話に被爆者を長年担当されている経験がにじみ出ていました。園田先生が東友会の顧問医ということは心強い限りです」などの感想が寄せられました。