東京大空襲裁判で高裁が控訴棄却 原告は「納得できない」と上告
一夜で10万人もの人が焼き殺された東京大空襲で、被害者113人が起こしてきた「東京大空襲裁判」の控訴審で東京高裁は2012年4月25日、控訴棄却の不当判決をしました。
「納得できない」と原告のみなさんのうち79人が5月7日、最高裁に上告しました。
控訴審判決は、空襲被害者が多大の苦痛を受けたこと、軍人軍属に対する手厚い援護に比べ空襲被害者には何の援護もなかったことで、被害者・原告が苦しみ続けたことについては、「心情的には理解できる」と述べましたが、不公平の解消についての判断も、人権回復についても、政府の戦争責任についての判断も、示しませんでした。
ただ、「戦争被害受忍」論だけは、1審に続いて採用しませんでした。原告団と弁護団は裁判勝利と援護立法でたたかうことにしています。