「原爆被害者の墓」のつどい 原爆被害をくり返させない誓い胸に
新たな埋葬者加え31体に
2010年10月31日、「原爆被害者の墓の前で故人を偲ぶつどい2010」が開かれ、この墓への埋葬を申し込んでいる被爆者、遺族、「原爆被害者の墓保存会」の人びとなど37人が参加しました。
「原爆被害者の墓」は、2005年11月に有志が、身寄りのない被爆者と遺族のために八王子市の東京霊園内に建立したもの。東友会はこの趣旨に賛同し、品川・東海寺の原爆犠牲者慰霊碑に埋葬されていた分骨などを移葬しています。
「つどい」では、参加者全員が黙祷した後、2010年2月に原爆症と認定され、肺ガンのために亡くなられた杉並の被爆者・小川文一さんの遺骨を埋葬。「墓」に埋葬された遺骨は分骨をふくめて31体になりました。
つづいて、「保存会」の山本英典代表が「墓」建立のいきさつ、身寄りのない小川さんの遺骨の保管から埋葬までの費用を保存会が負担した経過を報告。参加者全員が献花した後の自己紹介で、小川さんを看取り葬儀をした友人が保存会への感謝をのべ、放射線技師の山田章太さん(21歳)が、保存会の一員として「墓」を守るという決意を語りました。
この日は冷たい小雨が降る日曜日でしたが「つどい」の間だけは雨がやみ、参加者は口々に「亡くなられた被爆者の思いかしら」と話していました。
「原爆被害者の墓」についてのお問い合せは、東友会事務局まで。