NPT再検討会議 被爆者代表団がニューヨークで大活躍
2010年5月、アメリカ・ニューヨークの国連本部で開かれるNPT(核不拡散条約)再検討会議を実りあるものにするため、各国の草の根の運動が集い、さまざまな取り組みがおこなわれました。
ヒロシマ・ナガサキの体験を持つ被爆者はその先頭に立とうと、日本被団協は52人の代表団を派遣。国連本部での原爆展開催、証言活動などをおこないました。この代表団に、東友会から7人が派遣されました。
寸暇を惜しんで活動
4月30日12時に成田空港に集合し訪米の途につきました。途中、デトロイト空港で乗り換え、18時30分にニューヨーク・ラガーディア空港に到着しました。翌5月1日から行動開始。午前中は全国から参加した日本生協連の代表たちと被団協代表団が共同で日本代表団の結団式と交流会。東友会からは団長の長岡が決意表明をおこないました。翌日からは、被爆者2~3人と生協連から6~7人で14班を編成。班ごとに別れた行動と全体の行動の組み合わせで活動しました。この日午後は国際平和会議に参加。世界各国の代表との意見交換・交流がおこなわれました。
国連での原爆展も
2日は核兵器廃絶のためのNGO共同行動集会とニューヨーク市街のデモ行進などで終日行動。3日は国連本部ロビーでの「国連原爆展」のテープカット。秋葉忠利広島市長、田上富久長崎市長、日本被団協の坪井直代表委員などがあいさつし、NPT再検討会議が開かれる国連の場で被爆の実相を伝える絶好の機会となりました。
この間も並行して各班の行動がおこなわれ、5日まで連日アメリカの小・中学校、高校、大学、各教会、日本人学校で被爆証言をおこなうなど精力的に活動。スケジュール一杯の毎日でしたが、高齢の被爆者にとってはこれが最後の国際活動になるかもしれないという思いで、精一杯努力しました。5月7日に成田空港に着いたときは、さすがにホッとした気分になりました。
みんなの力で核廃絶を
訪米中、被爆者をあたたかく迎えてくださったアメリカの平和活動家のみなさん、通訳などでご協力くださった在米日本人のみなさん、いっしょに行動してくださった生協連のみなさん、日本被団協代表団を陰で支えていただいた事務局のみなさんに、心からご苦労さまでしたと申し上げます。そして、東友会代表として送り出していただいたすべてのみなさまに感謝いたします。地球上のどこにも再び被爆者をつくらせないために、一日も早い核兵器の廃絶をめざして、力を合わせましょう。
(長岡和幸)