原爆症認定 「慢性肝炎」での申請が認定
慢性肝炎は新たな事例 ただし近距離被爆のみ、滞留数も多い
2009年10月16日付けで「慢性肝炎」が原爆症に認定されました。この被爆者は2006年5月の集団申請に参加した後3年以上も待たされていました。被爆場所は、片足の鳥居で有名な長崎市坂本町の山王神社付近。被爆距離は0.4キロです。
これ以前に東友会相談所が対応した事例で認定されたのは、1990年7月に認定された広島1.2キロ直爆の被爆者が最後。その後、1992年に申請した被爆者がウイルス性のため却下されてからは、原爆症認定集団訴訟が始まるまで、肝炎での申請は被爆者も相談員も自粛するという状態でした。
しかし集団訴訟後は7人が申請。そのうちの最も近距離の被爆者だけが今回認定されました。現在、東友会が対応したなかで慢性肝炎で申請し、審査が滞留している事例は、2006年3月からの6人。いずれも「3.5キロ以内直接被爆、100時間以内入市」などの積極認定に該当する人びとです。