東友会総会 北朝鮮核実験に抗議する特別決議も
長期展望と組織強化などの方針決める
第53回東京都原爆被害者団体協議会総会は2009年5月30日に平和と労働センターで、38の地区の会の代表87人が参加して開かれました。
2008年度の活動報告は「核兵器は廃絶できる―きびしい国際情勢の前に夢物語のように思われていた『核兵器廃絶への道』、私たち被爆者の悲願ともいうべきこの道に、ついに曙光がさしてきました」の言葉からはじまりました。担当した三宅信雄事務局長は、世界でひろがっている核兵器廃絶への動きを紹介しながら、記念式典と祝賀会、記念出版、都庁での原爆展という東友会結成50周年事業がすべて成功したこと、勝訴をつづける集団訴訟運動の広がり、新しい原爆症認定基準を生かし被爆者の高齢化に対応した相談事業がますます充実していること、それらを運動の柱としてきた東友会の活躍を位置づけて提案。大岩孝平会計による会計報告、監査報告も承認されました。
2009年度活動方針は山本英典副会長が担当し、(1)2010年の核兵器不拡散(NPT)再検討会議への代表派遣や都庁内での原爆展開催などの実相普及運動、(2)訴訟の全面解決と原告全員救済、「認定」基準のさらなる改定を求める運動、(3)東友会の長期展望と組織強化の検討、(4)東友会と地区の会の相談・世話活動の充実、(5)財政の確立をめざす活動をすすめることを提案。予算案、新役員の提案とともに承認され、「決議」と北朝鮮の核実験に抗議する「特別決議」(全文は下記リンク先)を採択して閉会しました。
医療の充実、二世・三世の実態把握を
社団法人東友会が第57回総会ひらく
5月30日、社団法人東友会第57回総会が開かれ、85人の正会員が参加しました。総会ではまず、東京在住の被爆者数の引き続く減少、諸手当の受給状況、介護手当や介護サービス利用者の増加など被爆者の高齢化の実情が報告されました。介護を必要とする被爆者、最高齢で63歳になった被爆二世などから1万6000件を超える相談が寄せられたこと、高齢になり理解が難しくなったという被爆者の様々な相談や要望に応えるため地区の会と連携しながらおこなってきた相談事業が紹介されました。
慰霊事業、被爆の実相伝達事業などのとりくみの報告、相談員養成研修会、医療講演会、刊行物の発行など都の受託事業についても説明がありました。
2009年度の事業として、ひきつづき被爆者一般疾病医療機関、被爆者認定医療機関、被爆者健診実施医療機関を増やし、高齢化した被爆者、被爆二世や三世の実態や要求を把握し対策を立てる努力、新たな法人移行への要件整備の準備をすすめることなど決めました。