被爆者相談所および法人事務所
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2009年発表の抗議・声明など

特別決議 北朝鮮の核兵器実験に抗議する

 北朝鮮は5月25日、地下核兵器実験を強行した。爆発規模は、長崎型原爆の威力に準じるといわれている。
実験に際し北朝鮮政府は、「自衛的核抑止力をあらゆる面から強化するための措置の一環」とのべ、核兵器実験を正当化した。
核兵器は、殺戮と破壊だけを目的とする悪魔の兵器である。われわれ原爆被害者は、原爆によって肉親を、親戚を、友人を奪われた。懐かしい思い出が数々残 るふるさとの街は破壊し尽くされた。生き残ることができたとしても、長くつづく苦痛で苛まれる日々を、いまも強いられている。
われわれ被爆者は、機会があるたびに、被爆の実相を訴え、核兵器の廃絶を訴えてきた。いまたたかわれている原爆症認定集団訴訟でも、われわれは、法廷を通じて、わが身の傷を晒して、核兵器の残虐さを訴えている。
こうした叫びがようやく世界を動かし、「核兵器のない世界」に向かう情勢をつくり出してきた。
このようなときに、北朝鮮だけがひとり、核兵器の開発に血道を上げ、新たな核兵器被害者をつくり出そうとしていることに、われわれは深い悲しみとともに、強い怒りをもって抗議する。
同時にわれわれはすべての核保有国、核兵器による軍事同盟をつくっている日本政府をはじめとする各国に要求する。

すべての国は、核兵器廃絶のために努力せよ。
核兵器による威嚇、使用、報復の計画をすべて放棄せよ。
核兵器廃絶の国際協定を一刻も早く締結せよ。

2009年5月30日

東京都原爆被害者団体協議会第53回定期総会

並べられた机に着席する参加者たち。
各地区から総会に参加した代表のみなさん